和食

炭火焼干物定食 しんぱち食堂 堂島店

北新地にある歯科医で歯のメンテナンスをした後、普通の晩御飯が食べたくなって11月にオープンした表記の店を訪問。東京中心に30店舗ほどある焼き魚定食のお店で
関西では阪急梅田、天六、京橋、三ノ宮に続く5店舗目とのこと。ほとんどのお店がフランチャイズ運営でHPを見ると小さな店舗でも月商1000万円で営業利益200万と眉唾募集が紹介されていた。。

お店は地下鉄四ツ橋線西梅田駅の9番出口から徒歩1分の四つ橋筋沿いに位置する。
店内はカウンター18席、テーブル4×3席の合計30席で注文は全てタブレットで行い、会計は自動精算機にて行う。この日はノーゲストだったのでカウンター席に案内いただく。お茶はテーブル上のポットからセルフ。。このお茶がかなりアウト。。私が座った席の目の前が洗い場シンクがあり、洗いかけの汚れた泡だらけの食器が溜められているのが丸見え・・・・悲しいけど我慢する。

メニューは干物を始めとする焼き魚をメインに豚肉の生姜焼きや鶏肉の焼き物などもある。タブレットに人気ナンバーワン商品など紹介されているけど使い勝手が悪くて、周りの客も店員さんに聞いて注文されていた。。これじゃタブレットの意味がないな・・・・

この日は厚切り銀鮭塩焼き定食950円を所望する。店先の炭火でスタッフさんが魚を焼くのを気長に待つ。

しばらくして提供された鮭はかなり分厚くて脂もたっぷり乗っていて想像以上に美味しい。皮目もパリッと焼き込まれていて身もふんわり食感で塩味の加減もとてもいい。。味噌汁はインスタントな感じで、ご飯も普通だけど焼き魚は秀逸でした。HPによると生ビールは宣伝のために150円で提供されてます。。ごちそうさまでした。。

大阪市北区曾根崎新地2-1-21


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懐石料理 徳 おせち料理

元旦の日は自社のおせち料理を家族でいただく。ここ数年来で最高の出来と自画自賛。
昨年の食材費高騰のため、やむなし値上げさせていただくが内容を仕入れから全て一新する。

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以下忘備録として

昨年2月にお客様からいただいたアンケートを分析し、不人気のメニューの洗い出しとその改善のミーティングを実施。価格帯別に商品の売れ筋等の分析をして販売商品と価格の決定をする。3月上旬から試作を何度も繰り返して4月に写真撮影。6月から百貨店等の得意先と営業打ち合わせを行って9月から販売計画実施。食材仕入れの準備と価格交渉をそれぞれの産地業者や食材商社等と行い、どうしても品薄だったり価格が見合わないものに関してはメニューの変更をする(昨年はイクラを全て削除しました)

10月から予約の受注を開始し、11月から一部商品の仕込みを開始。田作りを炒り込む作業や胡桃の蜜煮、鰻の焼き込み、金柑の種取りなどは早めに準備する。11月上旬には丹波篠山で栗を500kg購入。新規導入した「マロン君」という巨大栗剥き機で一気に皮むきをしてそれをミキシングし、真空パックで保存。12月に入ると野菜の切り出しや昆布巻の製造、栗きんとんや金柑、黒豆の製造にかかる。どれも量が多いので失敗は許されない。

12月も20日を過ぎると数の子の漬け込みや慈姑の仕込み、焼き魚各種、ローストビーフの焼き込みなど怒涛の作業が始まる。29日までに全ての仕込みを終了させて30日未明から全スタッフで一気に盛り込みをする。臨時アルバイトも約90名で風呂敷包や梱包、仕分けなどに従事いただく。本年は人海戦術もさながら様々なIT技術を駆使したので30日19時に製造終了。。

写真は人気ナンバーワンの3段重吉祥 36000円(税別です)

・活車海老うま煮
・徳島産厚切り酢蓮根(しゃりしゃり食感が最高)
・鮑のふっくら煮
・愛媛産鰤西京焼き(自家製ブレンドの西京味噌に漬け込んで火入れしてます)
・愛媛産鯛の生寿司(赤穂の塩と数種類の酢で締めています)
・菊花大根
・鶏団子
・国産若鶏塩麹漬け込み焼き
・鰻有馬煮(白焼きにした鰻をとろとろに煮込んでます)
・自家製海老団子
・小角かぶら
・椎茸うま煮
・菜の花
・きぬさや

・鰊昆布巻(口に入れると解けるように火入れしています)
・松風(鶏ひき肉に赤ワイン、山芋、干しぶどう、カシューナッツ、
粉山椒を入れて焼き上げています。仕上げにケシの実をつけてます)
・鯛の子旨煮
・但馬牛時雨煮(うちひら肉を生姜、酒、醤油、ザラメで柔かく炊き上げました)
・干し柿と紅白膾の柚子釜盛り
・叩き牛蒡(胡麻クリームに合わせ酢を入れて調味しました)
・市松大判焼き
・自家製烏賊団子(甲烏賊を使用し、つくね芋、木耳、卵白、昆布出汁で仕上げ)
・松葉蛸
・烏賊黄身焼き
・穴子八幡巻(牛蒡が柔らかくなるまで炊き込んでから焼きこんでいます)
・こんにゃく有馬煮
・厚焼き玉子
・姫慈姑(皮をむいた慈姑を炊いてから素揚げにしています)
・蕗
・梅大根

・黒豆蜜煮(丹波産黒豆を使用 仕上げにコーヒーリキュールで香りづけしてます)
・栗きんとん(丹波産の和栗を使用。甘さ控えめで10%の鳴門金時と合わせてます)
・田作り(福井県産の片口鰯を丁寧に炒りこんでアーモンドと一緒に炊き込んでます)
・但馬牛ローストビーフ(うちひら肉を野菜と醤油タレに漬け込んでから低温調理)
・数の子(北海道産の最高級品を使用)
・胡桃飴煮
・サゴシ生寿司
・鰆柚庵焼き
・鯛龍皮巻き
・金柑蜜煮(高知県産の金柑を一つずつタネを取って柔らかく炊き込んでます)
・丸大根
・丸人参
・はりはり大根
・梅人参
・千代呂義

雑煮は丸餅の白味噌です。。

夜は自宅でてっちり。味は普通でした。。

料理のスタイルや味の加減の好みは人それぞれですが
「手作りは全ての人の記憶に残る」を信じて作っております。。
高価なおせち料理をたくさんのお客様に買っていただき感謝しております。
今後も期待を裏切らないよう頑張ります。。

本年も10月中旬に予約受付いたします。。

大阪市住之江区東加賀屋3−15−9
HPはこちら


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米増 12月

ここ5年間で毎月定期訪問している表記の日本料理店を訪問。新規予約は8ヶ月以上先となる関西和食で最も予約困難と言われる人気店。カウンター8席のみで14時と17時半スタートの2回転。ここ数年はミシュランの星を取得されているけどそのような話は一切語らない。11月は急病のため友人に代理出席をお願いした。。

温和で真摯な人柄のご主人は本湖月等で修行。茶味溢れる料理はなにをいただいても美味しい。普段はコース18000円(税・サ別)だけど12月はずわい蟹が入る特別献立で30000円となっている。料理写真は掲載不可なので忘備録として献立のみ記します。

・京都の鷹ヶ峰産の大根炊き、柚子もろみ添え
・熊本産すっぽん玉〆
・舞鶴産天然クエと北海道戸井の200kgまぐろ(私は烏賊に変更)
・新潟産真鴨の炭焼き。ロースとモモ肉と心臓
・佐賀県杵島の蓮根を使った辛子蓮根
・マナガツオの西京焼き 秋田産の芹のお浸し添え
・蟹足をレアに炊いたもの
・蟹身と蟹味噌を甲羅に入れて火入れしたもの
・甲羅にスープを入れて再び火入れして蟹の味を移したもの
・釜炊きご飯(白米)と鰤出汁の粕汁
自家製浅漬けのいくら、レアに仕上げたちりめん山椒 蕗味噌
・山形産の焼き林檎のソルベと新潟特産の洋梨「ル・レクチェ」
(ラフランスとは味のレベル舌触りが全く異なる)
・京丹後産さつまいもの入った自家製の薯蕷饅頭と薄茶

床かざりは椿で氷を雪に見立てたもの。。

この日は蟹が提供されるとのことなので日本酒を4種類いただきました。

この日は時化続きだけど兵庫の柴山産の大きなサイズのものを活で仕入れされてました。年末の活蟹の仕入れ価格は驚きます。。

目の前で丁寧に蟹をさばくご主人。ありがちなパフォーマンス等は一切排除。客は静かに見守ります。お客筋の良さも店の特徴。着席してから大きな声でしゃべり続けていた隣の席の飲み屋さんのママ風の客も途中で静かになりました。

蟹の足をいただいた後、ほぐし身を殻に入れて味噌と一緒に炭火で火入れ。独特の香ばしい香りが鼻腔をくすぐります。

この日、味噌漬けで供された瀬戸内産のマナガツオ。味噌漬けになるためにあるような高級白味魚で大好物です。このような巨大サイズは珍しい。。

座付きの大根炊きの器は朱塗りの蓋物。折敷は漆黒の真のものでかなり上質で美しい。湿り箸などの気遣いもさすが。。

待合の床の飾りもご主人作。クリスマスをイメージしたものとのこと。多才な能力に敬服。

こちらの古木を使った飾りも侘び具合が秀逸なり。

トイレの飾り。サンタの帽子はご主人のお母さんの作。。折り紙の箱はご主人作。。かなり芸がこまかい・・・

過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16


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