天神橋筋六丁目

山はしる 9月

天神橋筋六丁目の表記の焼き鳥店をカンボジア在住の友人と訪問。普段は数ヶ月先まで予約でいっぱいなんだけど急遽キャンセルがあったということで今回伺うことができた。

店の場所は天神橋筋6丁目駅12番出口から徒歩1分の中崎商店街を入ったところの「うまい屋」のたこ焼き屋の前に位置する。看板など店名を表記するものは一切ないので全く存在がわからない。高級和食店のような設えのカウンター8席のみの完全紹介制のシステム。最近は焼き鳥はこちらの店だけしか行かなくなった。界隈では最も美味しいと思う店。

この日は18時の1回転目に入店。一斉スタートでコース8000円のみ。貸切だと色々なスタイルで誂えをしていただける。

お酒はシャンパンや高級ワインやこだわりの日本酒が揃う。店名通り、朝挽きの丸地鶏を中心に山から見える季節の素材を使用する。

コースは鶏だけ(鶏ガラ20羽使用とのこと)で取った出汁に鮪節を合わせた吸い物からスタート。具は刻んだ松茸。いつも通り雑味のないストレートな味わい。続いてもちもち食感の胸肉の刺身にイタリア産のキャビアを乗せたもの。生肝を食塩と胡麻油をベースにしたソースと生野菜を合わせたもの。丁寧に包丁を入れて花が咲いたように焼き上げる砂ずりはシルキーな食感。その後、ぼんじり、ハートと続く。どれもしっかりと火入れされているんだけどジューシーな仕上がりでパサつきは全くない。

こちらのお店のご主人は人生の半分以上イタリアや香港などの外国で過ごされておられ、焼き鳥店で修行はされたことはないとのこと。しっかりと科学と論理を用いて素材と味わいの分析を重ねられ、他店で見ない火入れの方法や鶏の下ごしらえなどを自身で考えられた。焼き上がりの鶏の水分量や独特の食感は今まで経験したことがないものでいつも感心する。

こちらのお店のスペシャリティのモモ焼きは塊で優しく焼きながらなんども冷たい水につけて余熱で芯温が上がらないように時間をかける(約25分)。最後に皮を外して一口にカットされて供される。地鶏であることが嘘のようなジューシーな柔らかさで旨味とコクは比類のない美味しさ。

熊本産の八代オクラ、岡山県の吉田牧場製のカチャカバロの磯辺焼きはミルクの風味が秀逸。せせり焼、自家製熟成ウスターソースの味わい豊かなチキンカツ、鶏節をたっぷり使った雑炊、旬のシャインマスカットでフィニッシュ。素材の良さと焼きの確かさもさながら美味しく食べてもらおうという気持ちが伝わる内容にいつも感激する。

10月からは北イタリア産の白トリュフが直輸入で入荷。焼き鳥にかけて香りを楽しみながらのシャンパンは最高です。予約の敷居は高いけどオススメのお店です。

過去の山はしるはこちら

大阪市北区浪花町5-2


カテゴリー 天神橋筋六丁目, やきとり |

金彩(きんいろ)

天神橋7丁目にある表記のラーメン店を訪問。5月に初めてこちらの中華そばをいただいて以来の再訪。天神橋筋6丁目駅からは北に徒歩3分。店の周りにコインパーキングあり。界隈は有名ラーメン店が集積する激戦区。

店内はカウンター10席のみで店主さんと若い女性店員さんで切り盛り。メニューは清湯ベースと魚介の合わせスープベース、つけ麺に分かれていてジビエラーメンや週末のみの特別ラーメンなどもある。

食材のこだわりもかなり強くスープの材料には純鶏名古屋コーチン丸鶏、ガラと豚足、猪骨等を使い6種類の醤油をブレンドして寝かしたカエシを合わせたものとなっている。今回は夏限定メニューの冷やし塩ラーメン980円を所望する。

しばらくして着丼。塩味だけど雑味もなくなんとも言えない深いコクがある。スープの表面には鶏油らしきものが浮かぶ。麺は太めのストレート。麺線も美しくしなやかな喉越し。肩ロース肉のチャーシューと穂先メンマとナルトが入る。終盤に柚子七味を入れて味変することを勧められる。珍しくスープまで完食いたしました。。

前回の金彩はこちら

大阪市北区本庄東2-1-33


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イボンヌ

天神橋筋6丁目にある表記の蕎麦店を訪問。数年前までは松屋町でされていたとのこと。天神橋6丁目駅2番出口を北に2分くらい歩いたところに位置する。隣は有名カレー店のパパンキッチン。間口はとても狭くてアルファベット表記の店名(たぶんフランス語と思われるが・・・)含め個性的な外観は全く蕎麦店に見えない。

店内はカウンター6席と奥にテーブル席。とても清潔な感じ。年配の女性一人で切り盛り。ジャンルのわからない外国のBGMが流れる。

手書きのメニューには「そば定食950円」「玄米定食750円」「手打ち蕎麦750円」のみが記される。そば定食の内容はもり蕎麦と、酵素玄米、一品でマクロビ系であることがわかる。

しばらくして湯がいて冷水で締めた蕎麦が供される。麺線の立った蕎麦は超細打ちで色は薄めの好きなタイプ。最初に山葵を乗せてそのまま頂く。予想以上に美味しくてコシもしっかりあって飲み込んだあとふわっと蕎麦の香りが鼻に抜ける。食味から察すると二八と思われる。甘み控えめの出汁も鰹の香りが効いてとても美味しい。

天六界隈は有名な「たかま」をはじめ手打ちそばの激戦区なんだけど個人的にはかなり秀でていると思う。

酵素玄米はとてもしっとりと炊かれていて食べやすい。茄子や大根の入ったタイ風のグリーンカレーが出てきたのにはびっくり。それが美味しすぎて再びびっくり。野沢菜の漬物も素朴な味わいでたぶん自家製と推察する。

鉄瓶に入ったサラサラの蕎麦湯でフィニッシュ。何もかも個性的な世界観を感じさせる女性主人は寡黙だけど別に問題はない。

お腹いっぱいなんだけど膨満感は感じない。このランチだけで3日くらい長生きできそうな感じ。次回は長患いをしている友人を連れてこようと思いながら店を出る。

大阪市北区長柄中1-7-6
06-7220-3375


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