東天下茶屋

ikedaya BBQ style 2月

昨年からヘビーユースする東天下茶屋駅直結の表記の店を訪問。横に細長くて天井の高いお店は昭和40年代のチンチン電車の駅舎をリノベーションしたもの。

BBQという名前だけど炭焼きイタリアンといったほうがぴったりくる感じ。煙もないし自分で調理することもない。シェフの調理技術が突き抜けていてケレンのない素材重視のかなり美味しい食事をすることができる。

お酒はお得なドリンクのサブスク(1ヶ月680円で全てのドリンクが何杯飲んでも1杯220円)もあってたくさん飲む方には嬉しいお店。。3杯以上飲めばその日のうちに元が取れるということで界隈に住む友人の多くが常連化している。

天然酵母を使ったハード系のパンを製造販売するベーカリーが併設。サワーパンやバジルを練り込んだ食パンやスコーンなどは絶品。定期的に産直野菜のマルシェやこだわりの屋台などが出るイベントも開催される。

普段通り最初に前菜を数種類いただく(小皿料理各600円)これがめっぽう美味しい。。

ピカピカに光った酢漬けされた鰯のサラダ、低温調理した柔らかな鶏ハムにレバーペーストを合わせたもの、熟成豚のボルケッタは柔らかく仕上げられた豚肉のレア感がとてもいい。牡蠣と蓮根のすりおろしも初めていただく味わい。アンチョビポテトはジャガイモの香りと美味しさが際立つ。どれも白ワインがすすみまくる。

続いてのソーセージ590円(small)は噛むと「プシュー」と肉汁が出まくる。久しぶりに美味しいものをいただいたと実感できるレベル最高峰のもの。

スパイシーチキン1180円(midle)は持ったほど辛くはない。鶏肉の食感がかなり柔らかくて火入れの巧さが光る一品。クミンを始め数種類のスパイスとオリジナルのヨーグルトのソースの相性も抜群。

ポークジンジャー1180円(midle)もとても滋味深い尊い味わい。シンプルな盛り付けが気持ちいい。

最後はおまかせグリル3種と焼き野菜の盛り合わせ 2400円(2人前)。野菜は農家から直送のものばかり。ブイヨンで炊き込んだ大根や甘すぎる安納芋など野菜だけでもかなりのお値打ちがある。ざっくりとした盛り込みが素晴らしい。ここまでいただくとお腹もいっぱいになる。

前回に訪問した時の前菜を忘備録として記します。

ブロッコリーとしらすのアイオリ、天然酵母を使用したサワーパンは300円で食べ放題。はっさくとポンカンのマリネ、鱈白子燻製の炭火焼、鮟鱇と里芋のビスク(これは史上最高に美味しかったです)、魚介と蓮根のグラタンなど。

ごちそうさまでした。。

過去のikedayaはこちら

大阪市阿倍野区阿倍野元町6-25
火曜日定休(夜の営業時は木金土日のみ)

 


カテゴリー 東天下茶屋, その他料理, レストラン |

すし豊 2月

30年以上通っている創業50年の大好きな阿倍野の寿司店を友人と訪問。国道13号線(あべの筋)の松虫交差点を南に200m、路地を東に入った場所に位置する。(阪堺線の東天下茶屋駅徒歩3分くらい

昭和の香りのする外観と店内はカウンター8席と小上がり2卓のみ。ご主人とご子息、奥さんの絵に描いたような家族経営。雨が降ると扉が開きにくくなる。大阪の江戸前鮨のパイオニアと言われるお店。

こちらのご主人は東京生まれで若い頃に東京銀座の名店「新富寿司(今もあります)」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年に大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で少し修行をして自分でこの店を出したという話を20回は聞いている。

今も昔も献立は大きく変わらない。時期ごとの美味しいものをこだわりを持って江戸前スタイルでしっかりと提供される。

最初に樽酒の杉樽入りの白雪の熱燗を所望する。

琵琶湖産の諸子は水槽で泳いでいるのを氷水と塩で締めてからじっくりと40分くらい火入れする。予約時間に合わせてすでに焼いていただいているのが嬉しい。小さなコンロに炭を入れて提供される。

最初に脂のせいでフライ状になった頭部分をひと齧りして身に空気を入れてからそのあと三杯酢で3口くらいでいただくのが作法。骨まで焼き切っているので口当たりもいい。お腹の卵の食感やよく動く尾びれ部分の味わいを個別で感じながら燗酒をいただく。

続いて熊本産の走りの筍を所望。じっくりと時間をかけて皮ごと焼き込んで供される。真ん中の芯の部分は塩味でいただき姫皮部分は特製味噌をつけて前歯でこそぎ取っていただく。これも日本酒が進みまくる。

続いて酒の肴に鮎をお勧めいただく。今の時期は昨年の鮎を締めて冷凍したものだけど全く問題なし。お造りにはご主人の自宅の庭の蓼の葉があしらえられる。刺身に味がついているので醤油は不要で山葵と蓼のみでいただく。

鮎の頭と骨は唐揚げで供される。これも日本酒によく合う。鮎の腸を入れて作る苦味満点の「うるか味噌」はこれを箸で舐めながら日本酒を4合飲む客もいるとのこと。れを甘口の白雪の燗酒と相性バッチリ。毎年5月1日が和歌山県の有田川の鮎解禁日でご主人自ら毎週天然鮎を釣りに行かれるとのこと。

続いて牡蠣の天ぷらをお勧めいただく。開店以来ずっと使用する久美浜産の殻付きの牡蠣は新鮮でかなり大きい。今の時期はこれでもまだ小さい方と言っておられた。火入れしても縮まない上質なものなのは一目見ればわかる。「貝柱部分を小さく一口かじってから真ん中の部分も小さく食べてね〜」とご主人のアドバイス。咥内火傷の防止と久美浜の牡蠣は部位によって味わいが大きく異なるため、このサイズの牡蠣の場合は12口でいただくのが作法とのこと。

握りの扉は黒胡麻を射込んだハリイカから。続いて天然鯛は和歌山産。マグロ赤身のづけ、大きな小肌はコノシロのサイズで食べ応え満点。大阪でこちらのお店が初めて提供されたと言われる煮蛤と軽く炙ったカンパチと続く。

昆布で締めたヒラマサの上に蕪漬けを乗せたものは味の3段ロケットと呼ばれていて最初はヒラマサの深い旨みを感じて、そのあとカブラでさっぱり口直し、最後に鷹の爪がピリリと来る。

好物のあん肝は透明感のある雑味のないいい仕事。この店で一番柔らかなネタの鮑(固いのはイクラだけど最近不良のため仕込めず)。しっかり炙ることで自身の脂のせいで240度の表面温度になると言われる蒸し穴子は「一瞬で溶けちゃうよ〜」と「15秒以内に食べてね〜」がいつものフレーズ。

酒が残ったので自家製のカラスミを所望。下から鮎、鱧、ボラ。どんな魚でも鳥の卵でも作れるとのこと。四方山な世間話をしながらいただく酒はとても美味しい。

江戸前の鮨の雑誌にこちらのお店の様々な握りが紹介される。

いつも美味しく楽しくいただける阿倍野の人間国宝のお店。ご主人の名前は安田豊次なので店名は「すし豊」。支払いはいつも下町価格。。かなりいいお店です。

過去のすし豊はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |

松寿司 1月

阿倍野区の北畠にある表記の創業53年の寿司店を2年半ぶりに近くに住む友人と訪問。日本中で約2500件ある(これホント・・・)「松寿司」でトップをひた走る大阪市阿倍野区にある連日満席の人気店。駅からも遠く、国道の裏筋のほとんど人の通らない路地裏に位置するんだけど予約困難店となっている。店内はカウンターと奥に小上がり。たまに店内で在阪芸能人や野球選手を見かけることもある。2代目の店主が若くイケメンで客層も比較的若い方が多い。スタッフさんは全員男性の体育会系。

いつものように旨口の日本酒とともにおまかせで注文する。

食事の扉は温かい小吸い物。走りの「のれそれ(アナゴの稚魚)」が入る。続いてヨコワの刺身だけどマグロが苦手な私には金目鯛をおろしポン酢で提供いただく。続いてお酒の肴にぴったりの鮑の肝和え、脂ののった鯖の焼き霜と続く。

握り寿司の扉は細魚から。鮮度もよく旨味もある透き通った味わい。続いて剣先烏賊、平肝を挟んだカワハギと続く。ご飯は赤酢を使用しているけど角がなくかなりマイルドな味わい。大きなサイズの煮蛤の火入れは完璧。身厚の赤貝は泉州産とのこと。

赤穂の牡蠣が入った小さなサイズの茶碗蒸し。河豚の白子をさっとボイルして漬けにした丼仕立てのもの。ねっとりとした舌触りの鮟肝には沢庵が忍ばされる。どれも日本酒にぴったり合う味わい。

続いては旬真っ盛りの真鯛、仕入れの良さで定評のあるマグロのトロ(私はスキップ)。北海道のバフン雲丹、瀬戸内産の鰆、ヒラメの縁側と続く。

続いてジャストの塩加減と締め具合の小肌、鯵、名物の穴子、車海老、トロ沢庵の巻物(私はスキップ)、玉子で終了。かなりお腹いっぱいになる。以上のコースが18000円で支払いは28000円でした。

過去の松寿司はこちら

大阪市阿倍野区王子町3-13-7
06-6622-5723
11:30〜13:30
17:00〜22:00
月休


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