東海地区

母や

柴崎コウも使っている(らしい)炊飯土鍋「かまどさん」で一躍有名になった窯元の長谷園に営業用の食器を購入するため大阪から1時間半かけて伊賀上野まで。名阪国道を壬生野ICで下り、10分以上かかる辺鄙な場所にあるのに到着したら近畿各地から「かまどさん」や土鍋でできた蒸し器などを買うお客でえらいいっぱいの大賑わい。。 器の展示室も10年前は1つしかなかったが今はギャラリー含めて4つもある。この時代にこの商売で繁盛しているというのはまさに奇跡的。それぞれの商品が用の美というか使って美しい作品ばかりでこの数年から京都の一流料亭からの引き合いが殺到し今や東京の支店含め通販などでも大人気で土鍋バブルをおこしているような様相。 noborikama.jpg 来たついでに登り窯も見学して、お楽しみの食事は一日2組限定要予約の「母や」にていただいた。綺麗に掃き清められた庭はまさにお客様をお迎えするにふさわしい美しさ。しかしながら凛としたたたずまいを作っておられることに驚きを感じる。 omiseshoumen.jpg 庭や古民家をいかしたお店はしっとりとして田舎のおばちゃんの家に帰って来たよう。しかしながら掛け軸や屏風含めて意匠にもセンス良くこだわられていて上質な空間をあざとさを出さずに作られている。 senzai.JPG なんとこの建物築200年。元はオーナーのお住まいだったらしくこうやって料理店で使えば朽ちないのかとひとりごちする。 omoyazensai.JPG お店の方と世間話をしてしばらくすると出てきたお昼のコースは大きな伊賀焼きの大皿に盛られた前菜。 最近禁酒しているのでお酒が飲めないのがなんとももったいなく感じてしまった。素材感も十分ありしかしながら家庭料理とは完全に内容を隔した仕事ぶりが一目でわかる。これを見て料理人の腕とセンスの良さが十分にわかった。 sumo-ku.JPG 〆サバを燻製にしたものにくるみを射こんだものはもう日本酒が欲しくてたまらん禁断症状が出るくらい ナイスなできでほぼよだれものである。なんとも言えない塩加減とくるみの脂加減、強めの温薫の加減など思わずウンマ~と反射的に言ってしまう。ホントによく出来ている。。その横が鮭のはらすを燻したものでこれも口に入れると脂が染み出て鮭の味も凝縮されていてなんともいえん滋味の深さを感じる。これは掟破りの鉄板の美味しさ。。 misoduke.JPG その横は卵黄の味噌漬けでこれは日本料理でよくある仕事だが丁寧な仕事ぶりがよくわかる一品。 sirotumekusatorennkonn.JPG 海老と金時草の黄身酢掛けはあっさりした加減で夏野菜の金時草の独特のぬめり具合は体にいかにもよさそうな感じがした。蓮根の酒盗和えもただ和えているだけではなくきっちりと下ごしらえしているのがよくわかる。そのほかに小芋を拍子に切ってさっとゆがいて梅肉と和えたものもかなり旨かった。。小芋ってホントはこんな味がするんやと目覚めさせられる。イチジクの酢味噌添えも秀逸。栗をじか焼きして4つに割って出されていたのもかなり旨かった。。やっぱ料理は素材だなと納得。。ここまで酒のあてが続くと飲めないことがほんまマジでお茶でいただくのが苦しくなる。。。。 nimono.JPG 続いて蓋物はゴマ豆腐と冬瓜と秋ナスの焚いたものでまさに出会いもの。の中には干し貝柱。。。深みのあるしんみりとした加減はかなりの腕前。。 meinomoya.JPG メインディッシュは伊賀豚三枚肉の蒸し物。。カロリー制限しているため豚肉は遠慮させていただいたが キャベツを始めプチトマト、肉厚の椎茸はブッチリした歯触りで鶏肉のよう、モロッコいんげんも蒸し料理にぴったり。こりゃあなんぼでも入っていきそうって感じだった。 kinokogohan.JPG 締めは「かまどさん」で炊いたキノコご飯で遠赤外線効果のためふっくらつやつやでお焦げも旨すぎる。。。キノコからええ感じのエキスというか出汁が出まくってかなりいい感じとなっている。 tukemonoomoya.JPG 香の物も長芋やウズラの卵、赤と黄色のピーマンのぬか漬けなど遊びも効いていて唸りまくり・・・ deserukuri.JPG デセールは渋皮煮で丁寧な仕事ぶりに脱帽。。旨いとかまずいというレヴェルではなくただ感動しました。次回はディナーでいただこうと思った。 「長谷園 なが谷 母や」 三重県伊賀市丸柱569 0595-44-1511(予約制)

なが谷 母や割烹・小料理 / 伊賀市その他)


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桜屋

連日の鰻攻撃。。 三島にある超有名店の桜屋に。。雑誌等で見たことがある店で2時過ぎに行ったのに店の前は大行列。3階建ての大箱の店で多くの客がじっと鰻が焼き上がるのを待っている。本日も団体(7名)で訪問したのだがでてくるまでが約1時間かかった。。待っている間に注文したうなぎの肝はこの限りなく小さな器に入って840円・・・あまり冷えていないビールも680円。。店員はつっけんどんで愛想なしの極み。。 kimo.JPG ビールのあてに鰻巻を所望。4切れで1570円。。何かの間違いかと思ったがこれほどのコストパフォーマンスのない店も珍しいのでそれを楽しみながら黙っていただくことにした。玉子は粉を思いっきり入れて焼いているためにパサパサでインスタントのような風味。鰻も申し訳程度しか入っておらずこんな商売が世の中で通るということに愕然とする。 umaki.JPG 出てきたうなぎどんぶりは蒸し焼きにされた鰻が3枚。あほほどてんこ盛りされたごはんはパサパサでかなり固く米の質がいまいちであった。このどんぶりがなんと3360円也。。。これだけの大箱の料理店で、しかも三島という地方都市でこれだけの客を集客する力の源を少しでも感じようと鑑みたが・・・・・・・・・・ 「無理だった。。」 どうしてもこの店の大繁盛が理解できず私の感覚と舌が誤っているのかと考えてしまう。 unadon.JPG 出てきた鰻自身は柔らかくホロホロした感じだが私にはタレがしょっぱく感じた。よくいえばあっさりとしてすっきりと切れのある味なのだろうがこれが東京文化なのかと納得。いままで口に合わなかった料理店もいっぱいあるのだが(基本的にブログには書きません・・)この値段だったらしょうがないかとか、家族だけでやってるからこれも味のうちか・・ということよくあるのだがそんな次元を超越したものに出くわしたのでめちゃ驚いてしまった。 三島自体が富士山の雪解け水がわくのでその水でさらして締めた鰻だから価値があると聞いている。 しかしながら蒸したり焼いたりする工程やたれの加減な、ご飯の炊き方ももっと研究できるのにと感じた。特に接客は全般的に気が効かずにどんぶりが出ていないのに冷めた肝吸いが出てきたり、呼んでも返事ができなかったり、料理を置く所作が乱暴だったりであるべき姿とは程遠く感じてしまい、自社でももっと気をつけねばと感じ、ちゃんとしたサービスを心がけなくても繁盛することの恐ろしさを目の当たりにしいい勉強をさせていただいた。でも同伴した友人はさすが老舗やむちゃ旨いと言っておりました・・・

桜屋 (和食(その他) / 大阪難波駅なんば駅(大阪市営)難波駅(南海)


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あまや

日曜日時間があったので鳥羽まで90分ひとっ走り。 少し最近痩せてきたので大好きなものを食べに行くことにする。 最高にお気に入りの、ばりうま貝焼き屋「あまや」 賢島や志摩周辺でうまい貝焼きと聞けば鳥羽にあるこの店を紹介するほど。 amaya.JPG 焼き牡蠣をどうしても食べたくて座敷に陣取り片っ端からお任せで注文。 店主のいずみちゃん(推定50歳くらい)は私の友人の友人。 彼女に任せれば財布の具合とお腹の具合にあわせて適当に見繕ってくれる。 店はお世辞にもきれいとはいえないが彼女の親切さと気前よさとパワーで みんなこの店の虜になってしまう。 amayakaki.JPG 焼き牡蠣は3つ500円。プリプリのしこしこ。殻ごと焼くので海の味が口に広がる 鳥羽の海を食べているよう。牡蠣だけで10個くらい続けていただいてしまう。 そのまま大アサリ、日の出貝、ホタテはバター焼きと醤油焼。焼雲丹、ほら貝・・ そのままサービスの海老の踊りと平目のつくりと天然はまち。 半分くらい理解できない鳥羽の地元の言葉を操りながらでっかい貝の焼き場で 店中の注文を焼きまくり、一人で接客しまくりのいずみちゃんはすごすぎ・・・ 少しはりこんで(だいぶん値切ったけど)地元産伊勢海老の塩焼きはプリンプリン。 「やばすぎ~」、「まじ~」と同じものを食べている横の客のカップル・・・ 何を食べても「やばすぎ~」とはかなりやばすぎ・・・ amayaise.JPG 頭は定番の味噌汁に・・ amayaise2.JPG 角と足のところのゼラチンたっぷりの身やお腹にあるハラミも堪能。 国産なので泥臭さや海老の嫌なにおいも全くなし。 伊勢海老一匹食べつくしたあとは帰りに干物のお土産をもらって お礼を言って帰路に着く。 お酒が飲める間の人生最後の食事はここときめている。 海老や貝や魚を新鮮に食べさせる店多くあるが女性の主の魅力や 接待する気持ちがダイレクトに感じられ いついっても満足できる。 もちろんコストパフォーマンスも最高。 名物の雲丹飯はお腹いっぱいで食べれなかった・・・ 少し遠いけど日帰り充分。高速代を払っても満足できるヨン 鳥羽水族館ミキモト真珠島桟橋前 0599ー25ー8811


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