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アメリカ西海岸外食店視察記⑥

ラーチモントという場所にあるアイスクリーム専門店の「ソルトアンドストロー」。全米で住みたい町ナンバーワンのポートランドが創業店。
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西海岸のサンフランシスコよりもずっと北の方にあるポートランドは富士山のような山があって環境に優しくてロハスな街なを昔にテレビで見たことがある。その場所で2011年にランチカートでスタート。

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この店の商品の特徴は海塩やオリーブオイル、バルコサミコ酢、バーボンなどを加えたアイスクリーム。
いただいたのは看板商品の「シーソルト&キャラメル・リボン」。塩の味がする甘いアイスクリームでかなり不思議な味。キャラメルアイスも塩味。サスティナブルでオーガニックでローカルな大ヒット商品。

LAではすでにベニスとスタジオシティーとアボットキニーに出店と聞く。

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1993年の創業のメキシカンのファストカジュアルレストラン。こちらも渡米するたびにベンチマーク。現在店舗数は1800店舗、売上高3200億円。1店舗あたりの売り上げは2億4500万円。冷凍食品は一切使わず地元で調達した厳選した食材をスクラッチ(手づくり)で提供。豚肉は自然な飼料で放し飼いにした豚を使用。鶏や牛肉、野菜もオーガニックなものを使用する。

店舗数が多いために中央集権形のセントラルキッチンは使用しない。そのために昨年O-157を原因とする食中毒事故を発生しブランドイメージとともに売り上げも減少したと聞き及ぶ。店内はコンクリート、メタル、木の3素材で構成される硬質でミニマルなイメージ。照明はLEDハロゲンライト。

今は日本のコンビニでも見るがサンフランシスコ風の巨大なブリトーとチキンタコスが主力商品。商品提供の方法はチポトレ方式 といわれ従業員がトッピングの内容を確認しながら客がカスタマイズ。内容はライス:2種類、豆:2種類、チリソース:辛口中辛の選択、豆腐、ワカモレ、トマト、ホワイトコーン、レタス、チーズ、肉:ポーク、チキン(いずれも 抗生物質フリーでオーガニック)

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名物のブリトーは巨大なトルティーヤに味付けされたライス、チーズ、サワークリーム、インゲン豆、チキン・ビーフ・ポークなどのタンパク源、サルサソースなど好きなものを包み込んでアルミで巻かれて提供される。いわゆるラップサンドウイッチのような感じ。1つの重量が1ポンド(450g)で長さ16㎝、太さ約7㎝のボリューム。

客のリクエストで出来たブリトーに包まずボウルに具材の中身だけを盛り込んだブリトーボウルも大人気。

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「SHOP HOUSE south east asian kitchen」はチポトレの新ブランド。

メニューはアジア地域の味覚を丼で表現。新鮮でサステイナブルな方法で造られた、自然肥育された食肉、オーガニックな野菜とハーブ、スパイシーなソース、付け合わせなどで構成。の素材を使う。こちらの店もチポトレ同様に調理はすべて店内で行う。ショーケースにはアジアの総菜がずらりと並び、客はカフェテリア方式で注文。まず冷たい麺か白飯、雑穀ご飯、レタスの中からひとつを選び、その上に載せる鶏・豚・牛・豆腐・鶏団子、3種類の野菜と3種類のソース、パクチーなどのトッピングを選んでオリジナルの「アジアン・ボウル」を作る仕組み。価格は大体8ドルくらい。

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私はジャスミンライスとその上に一口サイズのグリルドチキン、パパイヤのコールスロー、グリーンカレーをかけてもらう。何を組み合わせても美味しくなるように何度も実験を重ねており食材のバランスや味わいの深さも申し分がなくヘルシーでどれもが記憶に残る味わいでしかも飽きがこない内容となっている。 (続く・・・)


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アメリカ西海岸外食店視察記 ⑤

西海岸に来た際には必ず視察する1948年創業のハンバーガーショップの「in-N-Out」。読み方というか発音は「イネナウト」。チェーン店だが西海岸のみで展開。310店舗運営。すべて直営。最近は既存店売り上げが下がってきていると聞くがそれでもかなり忙しい。

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メニューはシンプルにハンバーガー2.25ドル、チーズバーガー2.55ドル、ダブルチーズバーガー3.77ドルの3つのみ。それにフレンチフライとドリンクのついたセットをほとんどの客が注文する。

1.Double Double(ダブルチーズバーガーセット) $6.55
2.Cheese Burger(チーズバーガーセット) $5.50
3.Humbergur(通常のハンバーガーセット) $5.00
※料金は店舗により若干変動

その他にも、”隠れメニュー”が存在し、バンズの変わりにシャキシャキのレタスで包まれた”プロテイン・スタイル”や更にグリルされた玉ねぎが入った”アニマル・スタイル”、肉とチーズを好きなだけ積み重ねた”3×3””4×4”など。様々な組み合わせで無数の裏メニューがあってアメリカの俳優のお気に入りメニューなどもよくネットで紹介されている。

注文の際に必ず店員さんから「Would you like onion?」と聞かれるのはアメリカ人は生の玉ねぎ嫌いが多いためかと推察する。

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支払いが終わるとその場でオーダー番号が書かれたレシートと紙コップを手渡してくれる。アメリカではセルフの飲み物は何回でもお変わりが自由。オーダーが出来上がると、レシートに書かれたオーダー番号を呼んでくれるので呼ばれたらカウンターに受け取りに行くしくみ。

こちらは冷凍食材(商品)は使わずすべてスクラッチ(手作り)調理。モスバーガーのように注文があってから調理を始める。キッチンは人数が多いように見受けられる。マクドナルドの2倍以上はいる。ポテトも皮をむいた大きなじゃがいもを手作業で裁断して油に入れていた。

1番人気のダブルダブル(肉とチーズが2枚ずつ)を注文する。パテはつなぎが少ないパサパサ系だけど肉汁は確認出来る。マスタードと名物のサウザンドレッシングみたいなスペシャルソースがたくさん入る。そのソースでさえ保存料が入っていないらしい。この店は何度行っても勉強になる。

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アメリカで最もかっこいいと言われているメキシカンの店を訪問。現在ロサンゼルスで3店舗展開中。

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オーナーはメキシコ3世で野菜はファーマーズマーケットでオーガニックのものを使用しサンタモニカの漁港から魚を仕入れをしていると聞く。ドクロデザインがファザードと店内のあちこちに施されている。死者を伴うラテンアメリカの祭りをモチーフにしたものらしい。

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古典的なメキシコ料理を食材と調理法にこだわったファインダイニング店。テキーラの品揃えは70種類。タコスも新鮮な魚介やプライムビーフを乗せてワインにも合うような仕上がりにしている。

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食事の内容もサービスもすべてワンランク上。デモグラフィックスを見るとこの店のある地域は白人住居率も高く世帯所得も高い地域であるためこのような店が成立するということに納得する。

シルバーレイクに今年できたホールフーズの新業態店舗の「365」 by Whole Foodsを訪問。この「365」は高品質な調理済み食品や食料品を中心とした品そろえ。
肉売り場には便利さの追求のために30以上の抗生物質やホルモン剤を使用していない牛肉を使用した半調理調理商品が使いやすいように小分けして提供されていたり魚の切り身やステーキは真空パックにして販売されていた。飲料はブームの「Kombucha(日本の昆布茶ではなく、紅茶キノコのこと)」や、「コールドプレスジュース」などの健康志向のドリンクや20ドル以下を中心とした500種類以上(多分・・・)のワイン、地ビールや輸入ビールなどが豊富に陳列される。

ワインコーナーにはタブレットが設置され、「Delectable」というアプリを使ってラベルをスキャンすると、ワインの情報や口コミが表示される。日用品の取扱いはほとんどなく食料品に絞り込んだWhole Foodsの次世代形の店舗でした。

この「365」には店舗内のスペースにfriends of 「365」と呼ばれる店舗内店舗があってその中のビーガンカフェ『バイ・クロエ』が大ブレイク中とのこと。ビーガンとは動物性の食材を一切使わない食事のことで健康志向の強い女性の中で年々増加している。動物の皮なども身につけない。全米ではそんな人が全体の約1%いると聞く。(ちなみに菜食主義者は5%)

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オーナーシェフは全米で行なわれるカップケーキコンテストで史上初のビーガンシェフとして優勝したクロエ・コスカレリ。最初はNYのグリニッジビレッジでオープン。店をオープンさせた時は27歳だったらしい。

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メニューはキヌアのタコスサラダ、ケールクッキーの入ったアイスクリームなどの特徴的なビーガンメニューを提供。その他にもバーガー、パスタ、カップケーキを主力としたスイーツなども取り揃える。店内38席のダイニングスペースでの飲食かテイクアウトを選択出来る。

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マカロニ&チーズは、スイートポテトとカシューナッツでつくったチーズ風ソースがかかっていて大人気だそう。

ブラックビーンズとキヌアとスイートポテトでつくったパテとグアカモレなどをはさんでつくるグアクバーガーは何とも不思議な味。段ボールを噛み締めたような食感と味。ビーガンフードは不味いと言うイメージを覆した全米で最も注目されている店なんだけど不味かった・・・(続く)


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アメリカ西海岸外食繁盛店視察記 ④

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6月のLA視察でも訪問したハイテク無人ボウル専門店を訪問。ウッドランドヒルズにあるザ・ビレッジ・アット・ウエストフィールド・トパンガという最新ショッピングモールにある。

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超モダンでアップルストアのような無人店舗にはなモニターとオーダー用の機械5台(iPad)が並んでそれで注文する。

6月に訪問したときは店内には椅子やテーブは全くなかったが今回はテーブルが一つだけ置かれていた。今ひとつ客数が増えていないと推察する。

メニューはスーパーフードのキヌア(南米産の疑似穀物)をご飯の代わりにしたボウル(丼)にワカモレをはじめとする新鮮な野菜や豆類を組み合わせた健康的なもの。キヌアは12時間浸水させてえぐみを抜くとのコンサルの先生の説明。食材にはチキン、ビーフ、ポーク、フィッシュは使用しない。タンパク質には疑似豆腐やインドネシアでよく使用される発酵食品のテンペが使用される。

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すべてのメニューにはカロリーやタンパク質重量表示がされる。(カリフォルニア州では、州内で20店舗以上のレストランを運営するチェーン店に対してメニュー、メニューボード、ディスプレーにカロリーを表示することを義務付ける法案を2008年9月に成立させた)

ボウルメニューは8種(温製・冷製)はすべて6ドル98セント。定期的にメニューは変更されると後から出てきたスタッフさんが言っていた。自分流の半カスタマイズも可能。

名店の料理長が考案し監修する料理はすべて店内で手作りされている。

注文は最初にiPad にクレジットカードやデビットカードをスワイプしてタッチスクリーンに映し出されたメニューから、好きなものを選んで注文。私の6月の訪問時の購入履歴も残っておりそれらを反映した提案も行なってくれると聞き及ぶが今回は利用しなかった。

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レシートは環境に配慮のためのちほどメールアドレスに送られる。

提供を待っている間に客の名前とデザインされた画像が透過型液晶画面に映し出される。
商品が出来るとスクリーンに名前が映し出されてロッカーのようなところをタップして自分で取り出す仕組み。

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注文から2分足らずで提供される。出てきたボウルには名前が印刷されたラベルが貼られており客はカスタムメイド感を感じることが出来る。
新鮮な素材とバランスを考えた調理とソースの味付けは味の濃淡があり混ぜれば混ぜるほど美味しくいただける。看板メニューのブリトーボウルはワカモレやタコスの皮が入ったメキシカンなテイスト。ベントーボウルは照り焼き味で枝豆や大根などが入るアジアンテイスト。No worry curryはレッドカレー、焼いたジャガイモなどが入ったエスニックテイスト。

。ワクワクする空間でおいしくて健康的で便利で洗練された食事に感動する。革新性を感じさせる新しい食事提供システムである。

 

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日本の人気焼肉チェーンで、アメリカでも37店舗を展開している「牛角」。2001年7月にアメリカ進出。

看板は日本と同じロゴの「牛角」。しかしながら英語で「Japanese BBQ dining」との説明。コンサルの先生曰く、アメリカで焼肉といえば、Korean BBQのほうが有名でアメリカ人は自分で肉を焼かなければならないことに抵抗があることと服や髪の毛に匂いがつくことを気にする人が多いためにこの業態は今まで大きく広がらなかったとのこと。

店の中はアメリカの映画に出てきそうな赤い提灯が吊るされた日本の居酒屋な感じ。ヒスパニックの店員がカタコトでイラッシャイマセ〜と叫ぶ。主要客層は35才以下らしい。

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お店の1番の人気メニューは「はらみミソ」。焼きしゃぶもおすすめと言われた。客は日本人のみならずアメリカ人や他のアジア人など。シーフードや野菜のメニューも充実している。ビールは日本のサッポロビール。最初にスプーンのついた味噌汁がアメリカンスタイルで出て来るのはお約束なのか。

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前菜にはチヂミの代わりにタコスもある。

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客単価は30$。ヌードルとビビンバも売れ筋商品らしい。石焼ビビンバの器に入った「すき焼き」なるメニューも不思議であった。

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焼肉のたれは甘い醤油味と、ポン酢、みその3種類。隣の友人と共有するのが珍しい。

全体的にはアメリカのGyukakuは日本の牛角と基本のお肉以外のメニューはかなり違いがあり、アメリカ人向けにアレンジしてあるイメージ。

アメリカで日本企業が展開するためにはアメリカ市場に合わせてイメージや方向性を変えることが大切とコンサル先生の弁。

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1983年にグレンデールに1号店を出して以来料理を手軽なファストフードにして大躍進を続けているパンダ エクスプレスはロサンゼルス周辺のショッピングモールや大学フードコードをはじめ、いたるところに店舗があってテイクアウト料理の定番となっている。いまや全米の50州に展開し店舗数も1600以上。

看板商品は衣をつけた鶏肉を甘辛く味付けしたオレンジ チキン。

最近ではフードコート店だけではなく、ドライブスルーを併設する独立店舗も多くなっていると聞き及ぶ。パサディナにあるこちらのお店は実験店でバラエティーに富んだメニューを開発、提供している。

注文は客が料理が並べられているショーケースの片側から移動して好きなものを選んで行くカフェテリア方式。最初にチャーハンとチャウメン(焼きそば)のいずれかを選ぶか、両方のコンビネーションを選択する。それによって価格が異なる。

次におかずを選択する。種類数によって価格が異なる。おすすめは看板メニューのオレンジチキン、ベイジン(北京)ビーフ、カンパオ チキンなど。

味付けは全体的にかなり甘めで日本人の口には合わない。逆説的に考えれば日系人向けに商品開発していたらアメリカでは売れない。日本人が食べて美味しいものはアメリカではまず当たらないとコンサル先生の弁。勉強になります・・・(続く)


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