長居

蕎麦切り 大城

日曜日は朝から長居公園でランニング。大阪マラソンを一週間後に控え軽く調整と思っていたら女性の選手風の方たちから声を掛けられ3時間走を一緒にと誘われた。。。大阪マラソンがあるのでとやんわりと断ろうとしたら「私らも出場するんよ」と言われ、断る理由がなくなったので並走する。。。4周(約11キロ)したら膝が痛くなったのでリタイヤ。。

今の世の中はやっぱ女性の時代なのねとひとりごちして近所のシャワーブースで着替えて蕎麦ランチ。ランニングよりもここに来るのが目的になっているくらい最近のお気に入り。

なんといっても我が母校名門阪南高校の後輩の大城寿美子(旧姓馬場)さんのお店。。店の雰囲気、接遇、献立内容がすばらしい。庭の見える照度をあえておとしたカウンターでいただくビールは何ものにも代えがたい。。

店主のセンスと趣味の良さが店中にあふれ黒木瞳さんに声も容姿もそっくりのマダムの接遇は実に行き届きお客さまの満足度を飛躍的にあげているのがよくわかる。お店の方が来ている制服のTシャツもとてもシンプルでモダン。首のスカーフがオサレさを増幅。ちなみにこの日のマダムのスカーフはバーバリーであった。

ビールとともにきずしを所望する。このような肴が普通にあることが素晴らしい。隣の私と同じ年齢の客も同じような注文の仕方をされていた。もちろんサバも上質で締め方も的確。。。 ああ幸せ・・・・

そのあとは蕎麦としらす丼のセットを所望。 お気に入りのしらす丼はふわふわでウズラ卵と相性抜群。。もちろんエグミも臭みも皆無。ここで麦焼酎をいただく。。

蕎麦は見た目も麗しい。。北海道の新蕎麦とのこと。。玄蕎麦なので香りもいい。。 シッカリとコシの入った蕎麦はまさに男蕎麦である。 そばつゆは鰹出汁がよく効いた関西風。ネギの切り方一つ見ても年季の入り方と包丁の手連がわかる。

隣の客が日本酒を注文したのがあまりにもうまそうだったので同じものを所望する。 麗しいマダムに注いでもらう山口の銘酒「獺祭」(大吟醸)は香りも高く異次元にいざなってくれる夢のお酒のようである。

あても隣の客の真似をして焼き味噌を所望。。

まるで一人宴会状態になってしまう。。庭の木々を見ながら一人で過ごす日曜の昼。。ああ贅沢。。

蕎麦粉を溶いた蕎麦湯を最後にいただきフィニッシュとする。自転車だったので長居公園で休んで帰る。。。。。

大阪市阿倍野区西田辺町2-6-13  06-6691-0046 

                      


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又三郎 10月

20年前に南住吉でよく通った焼肉屋があった。30過ぎのお姉ちゃんが調理と接客をやりながら表でかんてきを洗って・・・必死のパッチでやっている姿に心が動き、また黒毛和牛をストレートに出す焼肉店も当時あまりなかった記憶がある。ポイントカードのポイントをためて手作りアクセサリをゲットして喜んだ記憶がある。。

人の口と好みは移ろいやすくいつの間にか私のお気に入り焼肉店からはずれてしまっていた。ここ数年熟成肉の日本のパイオニアとして店主の荒井さんとこの店が専門誌や情報誌にしょっちゅう出ておられるのをみて本当に懐かしく嬉しく思っていた。

先日長居に移転したのも知らず偶然店の前を通りランチをいただく。昔通った小さなお店が立派になって有名になって垢ぬけたフレンチレストランのような内装と巨大な熟成庫、プロパティシエが作ったと思われるセンスのいいスイーツ、上品な器。焼肉店で見たことのないオープンキッチンあの店が・・・・と感じいった

親戚のおばちゃんが久しぶりに会って「あんたちょっと見ん間に大きくなって~。ほんま立派になりはったなあ。子供のころからよう知ってんねんで・・・」という会話を巷で聞くがまさにそんな思いがした。。

この日は長居公園でナイトラン10キロ。つるがおか温泉で汗を流しそのまま自転車で直行。

(HP写真より引用)

ここ3回目の訪問でやっと店主の荒井世津子さんの顔を10数年ぶりに見た時は涙が出そうになった。。 私の顔も名前も覚えていてくれた。。もちろん私も覚えているが。。。人柄の良さと人を引き付ける優しさは相変わらずでまた業界の成功者としての自信がもたらす風格がオーラとしてでまくっていた。

この日の私との雑談にも「10年以上は鳴かず飛ばずで飲食店をなめていました・・・・」「焼肉やったらだれでもできる思って当時始めたんですわ・・・」プライベートな話なども・・・私よりも年上だったのには驚いた。。せやけどここまでなるにはかなり苦労されたよう。。

まるで同窓会での旧友との再会のようであった。。 趣味のランニングを半年間やってきて「走った距離は嘘をつかない」というオリンピアンの野口みずきの言葉をいつも心に留めている。そんなことを考えながら「本当によかったね。。。」と心から言えた。。

前にも書いたように熟成肉を焼くのは全てお店の方の担当で出来あがりまで30分以上かかる。 その間に前菜をいただく。ナムル君と生レバーちゃん。。10月1日から法改正で生肉が出せなくなったとのことこれはしょうがない。。

生センマイとタン刺し。。これは生でもいいらしい。どちらも新しくおいしい。。 ワインはピノノワールのカレラを所望する。

箸やすめにトマトのサラダと大人の野菜サラダ(少しピリッとしていてワインと相性バッチリ)

そして登場の熟成肉。60日熟成の 土佐あかうしのリブロースと30日熟成黒毛和牛のヘレを200グラムずつ所望する。店主自ら一番いいところを切りつけていただいた。こんな気遣いがとてもうれしい。

肉を常温に戻すために炭火で表面だけ焼いてアルミで包む。。そして寝かす。。。

そのあと再び火を入れる。。。そしてまたまた寝かす。。。

最後に仕上げで焼きこむ。でもそんな長時間ではない。。 アルミで包んで余熱で仕上げて切りつける。。

肉にダメージを与えないように眠っている肉を起こさないように炭火の力を借りて優しく優しく火を入れる。何回かに分けて焼いては肉を休ませてその間にじんわりと火を入れる。そうすることでで、肉本来の柔らかさも肉汁も保たれる。やっぱ肉を美味しくするのも、 不味くするのも、焼きの技術にかかってくるなと感じた。

まずはヘレ肉。。熟成は赤身肉が合うこと再確認。旨み全開。。炸裂する後味の深さ。。肉汁も強烈。。

6週間熟成させた土佐牛のあかうしは、これまで食べたことの無い深い旨みと香りを纏っている。口に含むとミルキーでナッツのような香ばしさ。。。うまみ成分が凝縮した深い味わい。ホースラディッシュ(西洋わさび)と塩でいただく。醤油との相性もよし。。

熟成、厚切り、炭火焼と短角牛のあか牛が本当にいい相性となっている。ホテルで鉄板焼きはもう食せない身体になってしまう。

アメリカの高級ステーキハウスでいただく肉はコクとうまみが強くて一人で500グラムくらいぺろりといただける。その割に肉汁もいっぱいで後味もとてもいい。それは熟成の生と最近理解した肉のおいしさって科学的に分析すると脂と赤身のアミノ酸の旨みである。

たんぱく質が時間経過とともに分解され、アミノ酸がたっぷり増えた 状態なのであろう。 しかも、炭で焼くと、肉汁をたっぷり含んだまま香ばしくなっている。。

世の中にいい肉を提供する店はいくらでもある。それをさらにどうすればより美味しくなるかを必死で考えられ試行錯誤された姿が目に浮かぶ。。

肉の業界は実に保守的で様々なつらいことや嫌なことがいっぱいあったに違いないだろうと肉をほおばりながら考えていた。

サイドメニューのサラダ等も焼肉屋のレベルをとっくに超えている。ワインの価格も良心的。この日は2人で3本あけてしまった。

この店はもはや焼肉屋ではない肉料理を主力とした食の桃源郷である。

大阪市住吉区南住吉2-2-1(第2、3木曜日定休日)

HPはこちら


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蕎麦切り 大城

日曜日は朝から長居公園でランニング。近くにシャワーブースを見つけそこを拠点に終日過ごす。ちょうど次女(中三)が競技場で試合があったのでしばし見学。大阪市大会で100m4位。。本来は200mが得意なので上出来な成績に試合後2人で喜ぶ。

ランチはそのシャワーブースの横にある蕎麦切り「大城」。。。高校の後輩が女将さんをしていてブログやマスコミ等で今や絶賛の行列のできる蕎麦屋となっている。。西田辺マダム御用達の大人の蕎麦店となっている。

住宅街の隠れ屋のような場所に和モダンなしつらえ。どちらかといえば料亭のよう。食器や装飾、ファニチャーも女将さんのセンスが行き届いている。特にユニフォームがいい。Tシャツと首にまいたスカーフがスチュワーデス(死語)のようで見とれてしまう。。まさにここは手打ちそばを中心にしたハイクオリティーな食事が鶴ヶ丘で食せるという希少な店。

女将さん(マダムと言った方がいいか)がシュッとしているので食事もお酒も何もかもが美味しくいただける。。

このような専門店はやはり店主のセンス次第だなと再認識する。 走り疲れてまずはビール。。。一緒に鱧の焼き霜造りを所望。蕎麦屋のアテでしかも昼間にこのようなものがいただけることがまず抜けている。。

鱧の質も骨切りも素晴らしい。。和食の腕もかなりいいものを持っていおられると推察される。スダチを搾って塩で食す。

本醸造の八海山をいただきながら。釜揚げシラスの丼と蕎麦のセット950円をいただく。シラスは限りなく軽くふんわりして魚の嫌な臭いが全くない。かなり良質なものであることは一口いただけばわかる。

鶉の卵と海苔との相性も抜群。。。休日の昼間に綺麗な庭を見ながらのおひとり様ランチは都会にいることを忘れさせてくれる。。庭から聞こえる鶏の声に幸せを感じる。

そして蕎麦は切りが太めで、風味よく噛むとしっかり甘みを感じる。今回は塩で最後までいただいた。固さも歯ごたえも心地よく日本酒とドンピシャ。。荒挽き感があって蕎麦を食ってるという満足度を上げてくれる。。

蕎麦以外にも多種多様な魚を中心とした料理の献立が並ぶ。。蕎麦店でここまでやりつくしている店は記憶がない。。。それぞれがすべて高水準であることとコスパも優れていることが驚きである。。昼のセットメニューはある意味ボランティアのような価格付け。。

こりゃ繁盛するわ。。。と今回も超満足でお店を出る。。。

阿倍野区西田辺町2-6-13 

06-6691-0046

昼 11:00~14:30

夜 17:00~終了


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