魚伊

旭区高殿にある鰻料理の名店「魚伊」さんに呼ばれた。 鰻の卸などもされて有名百貨店にもたくさんお店を出されている。 本店は1階が小売とイートインのお店。2階が料亭となっている。慶応3年に創業ということなのでえらい老舗である。個人的に関東で食べる蒸したふわふわの鰻よりもこのお店のような関西焼きのパリっとサクサク、中身ふんわりが好み。 食事をいただく前に工場見学をさせていただいた。 nekasi.JPG 仕入れた生きた鰻を10℃の温度と鰻に最適なPHに調整された地下水で寝かしている場所。30tの許容量らしい。こうすることで輸送中のストレスがなくなりまた泥臭さもなくなって脂の乗りが良くなって焼き上げた時の仕上がりもまるで違うと言っていた。鰻も台湾や中国、国産ウナギも全国各地から品質の良いものだけを仕入れると言っていました。 tyugoku.JPG 写真は中国産のウナギ。。産地偽装や薬品問題で人気が落ちているのだが年中温暖な気候で育てているので品質が安定し冬場は国産よりも商品がいいと言っていました。実際食べ比べをさせていただきましたが国産よりおいしいと感じました。。。 kokusan.JPG 上の写真は国産です。冬場はボイラーで水温を上げて餌の食いを促進させると言っていました。 鰻って完全養殖ではなくて稚魚(シラスウナギ)は冬場に漁でとりにいかなければならない。。 日本の稚魚不足で台湾、中国から輸入しているらしい。 一般の消費者は浜名湖=うなぎといったイメージが強いようですが今は鹿児島、宮崎、愛知で国内生産の8割を占めるともいっていました。 edoyaki.JPG このお店でも江戸焼きの卸の需要もあり白焼きのあとに蒸しを入れて仕上げにたれをつけて焼いておられました。 kabayakiuoi.JPG 関西焼きは腹開きのあとに串を打って数時間冷蔵庫で寝かして熟成させ備長炭で一気に焼きあげてました。鰻の質によって火床の形を変えると言ったのにはびっくり。ガスの火だと火力が弱く細かな骨が焼き切れずに残ってしまう。。そんなかば焼きが多い中でこの店はトップレベルの商品管理と焼き揚げの技術を持ってつくられてれていることに驚いた。 zensaiuoi.JPG 座敷に移って鰻尽くし会席をいただく。前菜は大好物の肝の照り焼きと八幡巻きと渦を巻いているのは鰻の燻製。。。どれも素晴らしい出来栄え。。八幡巻きはそこらにあるもんじゃなくてゴボウの風味もしっかり残し鰻はパリパリのふわふわ。。究極の焼き方をしているのは一口いただいてわかるぜ。。 燻製も予想よりふわふわしてたぶん桜のチップの香りが鼻腔をくすぐり、吟醸酒と取り合わせをと思ったが今日はノンアルコールでの食事となった。 umakiuoi.JPG 鰻巻きもお約束通りの美味しさ。。ウナギが美味しいから何をいただいても旨い。。 uzakuuoi.JPG うざくも大好物。。どこにでもあるものがどこよりも旨いというのは希少であり大きな価値がある。 sirayakiuoi.JPG 白焼きはわさび醤油でいただいた。パリっとして脂がジュワッと感じられてふんわりとした食感。 わさびを思いっきりつけると脂分が緩和されていい感じ。これはビールが必要だねと言いながら食べ進む。結構たくさん頂いたのでこのあたりでギブアップ。このあと江戸焼きのかば焼きと関西焼きのかば焼きが出てくると言っていたが残念ながらパスさせていただいた。。 まさに鰻料理の王道といえる名店。。 詳しくはこちら→http://www.sumiyaki-unagi.com/ 負けんとがんばろ・・

魚伊 本店うなぎ / 関目高殿駅関目成育駅関目駅


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いづもや 09初秋

私が大阪の鰻はここと知人にいつも紹介しているお店。 阪堺線と上町線の交差する住吉(昔は住吉交差点と言っていた)という駅の真ん前で ずっと昔からかば焼き一本でされている地元の名店。 真っ白けののれんと軒先からの煙が目印でお店の中はカウンター4席。 歪んだテーブル席4人がけが4つ。お店の中も昭和にタイムスリップしたような錯覚に陥る。 年季の入り方が半端やない。。接待するおかあはんのあったかい雰囲気も素晴らしい。 鰻は関西焼きで香ばしくパリっと仕上げていてもちろん炭焼き。。若い店主(といってももうベテランの域だが)の丁寧な仕事はありがちな焼きムラや焼きの甘さも全くなく中はふんわりしていて、関東風の ふんわりした食べ応えのない水臭い蒲焼とは完全に一線を画している。ご飯は独特のやわらかさで(個人的にこんなのが大好き)たれもまんべんなくまぶしてあってしかも甘すぎず辛すぎずで私にとってのベストオブザ鰻どんぶり。。 器とかの見栄えは悪いがきっちりとした仕事も敬服するし、肝吸いもありがちな水臭さもなく、しかも鰻店の吸い物のルールもちゃんと守られており、言葉どおりのええ塩梅である。必ず注文してもらいたいと希望する。 idumoya9gatu.JPG まむし(鰻どんぶり)は600円、800円、1000円(写真)、1500円、2000円とあり1000円のが昔から特上と呼ばれている。私はいつもこれを所望する。2000円のは器に鰻が敷き詰められているのを前に見たことがある。1500円の分は1500円の頂戴!と言わねばならないし2000円のも同様である。 (ちょっとややこしいのだが・・・しょうがない)30代前半の頃、将来出世したらこの店の2000円のどんぶりを食べようと心に誓ったことを思い出す。しかし今だ食べたことがない・・(涙) 600円の分は丸型のまさにどんぶりに入って鰻が2切れでこれもまた味わいがあってよい。個人的にはお勧めである。 住吉大社の参拝の帰りにぜひお勧めの名店。この店はまさに大阪の至宝といえる。 大阪市住吉区東粉浜3-29-1 06-6671-2768 11:30~売り切れまで 定休日 水曜日


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桜屋

連日の鰻攻撃。。 三島にある超有名店の桜屋に。。雑誌等で見たことがある店で2時過ぎに行ったのに店の前は大行列。3階建ての大箱の店で多くの客がじっと鰻が焼き上がるのを待っている。本日も団体(7名)で訪問したのだがでてくるまでが約1時間かかった。。待っている間に注文したうなぎの肝はこの限りなく小さな器に入って840円・・・あまり冷えていないビールも680円。。店員はつっけんどんで愛想なしの極み。。 kimo.JPG ビールのあてに鰻巻を所望。4切れで1570円。。何かの間違いかと思ったがこれほどのコストパフォーマンスのない店も珍しいのでそれを楽しみながら黙っていただくことにした。玉子は粉を思いっきり入れて焼いているためにパサパサでインスタントのような風味。鰻も申し訳程度しか入っておらずこんな商売が世の中で通るということに愕然とする。 umaki.JPG 出てきたうなぎどんぶりは蒸し焼きにされた鰻が3枚。あほほどてんこ盛りされたごはんはパサパサでかなり固く米の質がいまいちであった。このどんぶりがなんと3360円也。。。これだけの大箱の料理店で、しかも三島という地方都市でこれだけの客を集客する力の源を少しでも感じようと鑑みたが・・・・・・・・・・ 「無理だった。。」 どうしてもこの店の大繁盛が理解できず私の感覚と舌が誤っているのかと考えてしまう。 unadon.JPG 出てきた鰻自身は柔らかくホロホロした感じだが私にはタレがしょっぱく感じた。よくいえばあっさりとしてすっきりと切れのある味なのだろうがこれが東京文化なのかと納得。いままで口に合わなかった料理店もいっぱいあるのだが(基本的にブログには書きません・・)この値段だったらしょうがないかとか、家族だけでやってるからこれも味のうちか・・ということよくあるのだがそんな次元を超越したものに出くわしたのでめちゃ驚いてしまった。 三島自体が富士山の雪解け水がわくのでその水でさらして締めた鰻だから価値があると聞いている。 しかしながら蒸したり焼いたりする工程やたれの加減な、ご飯の炊き方ももっと研究できるのにと感じた。特に接客は全般的に気が効かずにどんぶりが出ていないのに冷めた肝吸いが出てきたり、呼んでも返事ができなかったり、料理を置く所作が乱暴だったりであるべき姿とは程遠く感じてしまい、自社でももっと気をつけねばと感じ、ちゃんとしたサービスを心がけなくても繁盛することの恐ろしさを目の当たりにしいい勉強をさせていただいた。でも同伴した友人はさすが老舗やむちゃ旨いと言っておりました・・・

桜屋 (和食(その他) / 大阪難波駅なんば駅(大阪市営)難波駅(南海)


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