フレンチ

びすとろぽたじえ 11月

地下鉄玉出駅を南港通り沿いに東に50mの標記の店を訪問。この日は食べ歩きの大家の知人の定年退職のお祝いで貸し切りのパーティー開催。こちらのお店は1980年代のボキューズやシャペルが作っていたヌーベルキュージーヌを堅実に再現した重量級のオーセンティックな料理を食せる今の大阪では希少なお店。

グランシェフの肥田氏は辻調理師学校の教授を長年務めリヨンの学校を創業者の辻静雄氏と一緒に立ち上げた経歴を持つ。お店で働くスタッフも教え子だらけ。

玉ねぎの味がするタルトとソーセジの入ったパンのようなものと一緒にシャンパーニューを頂く。驚きのショータイムから始まって芸達者な知人のオンステージが続く。K鉄百貨店の社員さんや有名料理店オーナーやシェフ、料理学校の先生や料理雑誌の編集長など様々な業界の方が参加。

アンリジローのマグナムで乾杯。繊細にして芳醇でエレガントな飲み口・・・

デミカップに入ったスープはポタージュスープ。界隈のものとはレベルが異なる。

根セロリのサラダとオレンジ風味の人参のラペは安定の美味しさ。

田舎風パテと自家製ハム。。ハムの火入れと香草等の香りがとてもいい。

鰤のカルパッチョ。酸味と塩気のあるソースが何とも言えない美味しさ。

部厚くカットされたサーモンのマリネにトマトのソルベをソース代わりに入れたもの。温度差の妙とソルベの口当たりがとてもいい。

卵の黄身を調味して鋳込んだファルシ仕立て。。熱々のグラタン状でクラシカルな逸品。

ニシ貝のパイ包み焼き。ブルゴーニュ風だけどニンニクは効かせていない。

豚の血を混ぜ込んだ手作りソーセージ。上には林檎のスライスを炊き込んだもの。思ったほど癖もなく食べやすい。 英語ではブラッド ソーセージ、フランス名はブーダンノワール、ドイツ語だとブルートなんとかだったと思う。

最初は何か全く判らなかったけど実は舌平目とのこと。舌平目等の白身の魚を細長く切り、その魚の形に似せて料理(フライが多い)したものを グージョネットと呼ぶ。フレンチの古典的な手法。パリパリのサクサクに仕上げられている。

お待ちかねの大きなボウルで供された豪快に煮込まれたシュークルート。アルザス地方の名物料理で個人的にも大好き。ニンニクの効いた酢漬けのキャベツが何とも言えない味わいを醸し出す。特に関節部分の軟骨の味わいが好み。

低温調理をした豚肉とじゃがいものサラダ。。ピノ・ノワールが進みまくるシェフのスペシャリテ。

最後は豚肩ロースのロースト。当然の事ながら火入れは完璧。豚肉の味わいもとても深い。

デセールは柿のタルトと季節のフルーツ満載のプディングのようなもの。

気がつけばあっという間の4時間経過。。。パワフルで楽しい時間を過ごせました。

過去のびすとろぽたじえはこちら

大阪市西成区玉出中2-13-31
06-6651-9568


カテゴリー 玉出, フレンチ |

リベルタス

中崎町1番出口から徒歩1分のフレンチレストラン。界隈では超人気店。以前はコース料理のみだったけど5月から洋食風のアラカルト中心に業態を変更された。お店はカウンタ−8席のみ。
アラカルトメニューは
・冷前菜
・温前菜
・魚料理
・肉料理
・麺/ご飯
・デザート
となっていて2人でシェアする事も可能。

冷前菜から炙り秋刀魚と焼き茄子のコンポジション1100円を所望。茄子をミキシングして作るソースのバランスが素晴しい。鮮度抜群の秋刀魚と焼き茄子、ソース、ビールのマリアージュに感心する。盛りつけは完全にフレンチのそれ。

温前菜はこんがりと焼き込まれた大きなタラの白子のガレット1650円。仕上げに窒素冷凍を掛けたバジルソースをかけて頂く。次元を超えた美味しさに卒倒しそうになる。

なんとこのムルソーが7000円という破格の値付け。

竹内シェフお薦め温前菜のフォワグラのタジンスタイル2000円。押し麦と大根が敷かれていてソースは紹興酒と胡麻油が隠し味。ワインがすすみまくりの一品。

本日の鮮魚はアコウが入荷という事でお願いする。モロヘイヤを使ったソースで淡白だけど脂のあるアコウにドンピシャ。アコウの火入れは限りなくレア。その他にも赤海老の濃厚チリソースや北海道仙鳳趾のカキフライなど食指の動くものばかり。

肉料理は特製ハンバーグ1800円を所望。塊肉を叩いて作るとの事。ミディアムに焼かれたそれはステーキの食感。悶絶する美味しさに感動を覚える。この他にも肉料理は十勝牛のカツレツ、牛ほほ肉の赤ワイン煮込みなど

食事は4年間継ぎ足しのカレーとオリジナルオムライスを奨めていただいたがお腹いっぱいで次回の楽しみにする。シェフのワンオペなので提供に少し時間がかかるけどコスパ含めて充分な価値あり。

大阪府大阪市北区中崎1丁目4-21
06-6364-9900


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西海岸外食企業視察2017 番外編 【フレンチランドリー】

ナパバレーのワイナリー巡りの帰りに標記の店を訪問。”Yountville(ヨントヴィル)”という所に位置するニューアメリカン風フレンチレストランで現在全米一予約の取れないレストランと言われ、2003年と2004年には世界のトップ50レストランランキングの世界No.1を獲得。また2006年にミシュランガイド”サンフランシスコ・ワインカントリー”版が出版されて以来、ずっと連続して3つ星を取り続けている唯一の超有名店。

世界中からグルメ、セレブ、各界の要人が集まり、とにかく一生に一度は行ってみたいレストランとも言われる。
アメリカには、「フレンチランドリーの予約を取る方法」というサイトまで存在するらしい。今回は正規の方法で2ヶ月前の午前3時にネットにて申込み。サーバーがダウンする中でなんとか奇跡的に4名の席を確保。

石造りの店の外観は立派なレストランという感じではなく田舎の2階建てのアパートのような感じ。以前はフランスの夫婦がフランスのスチームランドリー店を経営しており、 改装してレストランとしてオープンしたことから、そのまま名前をThe French Laundryにしたらしい。

洗濯バサミをモチーフにしたフレンチランドリーのロゴやナフキン留めはそのことを物語る。今ではこの建物はアメリカ合衆国の指定する歴史登録財に指定されているらしい。

お店の中もこじんまりとしていて、超高級レストランという感じではなく、和やかな感じ。堅苦しいムードもなくスタッフもカタコトの日本語を使って気さくに話しかけてくれる。

コースは日替わりで2種類。9種のChef’s tasting menuとベジタリアン向け9種のTasting of Vegetablesのいずれか。どちらもプリフィックスコースとなっており値段は同じ310ドル。選択する品によっては30−100ドルの追加料金がかかる。

アミューズが2皿登場。

先っぽに烏賊のタルタルが乗った一口サイズのもの。。。。

クッキーのような生地に挟まれたもので中は判らなかった・・・ワイナリー巡りでワインを飲み過ぎて意識朦朧・・・・

アイランドクリークのオイスターとキャビアを真珠に見立てたタピオカが入ったサバイヨンソースで仕立てたものでこちらのお店のシグニチャーメニュー。とてもクリーミーでキャビアの塩っけとの相性は抜群。これは年中提供されるらしい。

プラス60ドルでキャビアとマグロのタルタルの料理に変更出来る。

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2皿目は人参と豆の料理で豆を潰して煎餅状にしたものが秀逸。

これもプラス30ドルで鴨のフォワグラ料理に変更。クリーミーで甘くて何とも言えない美味しさ・・・

地中海のターボットという魚の表面をぱりっと焼き上げて低温火入れしたもの。。。あしらえはじゃが芋のガレットとピューレ。

パンは近くに同レストランが経営するパン店のもの。美味しすぎるけど食べ過ぎたらお腹いっぱいになるのが悩ましい。

レアに火入れされたプリプリのオマール。繊維が強くてナイフでカットしにくい・・・

ココアでラミネートしたパンと自家製バター・・・驚くほど美味しいと友人は言っていたがワインをさらに飲み過ぎて意識朦朧。

ウルフ牧場という所で獲れた羊の肉のソテー。ヘーゼルナッツやサワーチェリーのソースとともに頂く。

仔牛を低温調理したものでキャラメリゼしたレンズ豆のソースもビックリするくらい美味しい。仔牛の身はしっとりしてビロードのような舌触り。

プラス100ドルで和牛に変更。。これは普通に美味しい・・・

マンゴーのソルベが出てきて・・・

大きな桃のプレゼンテーション・・・・

その桃を甘く炊き上げたものなど・・・

チョコレートとハーブティー。。。その他にクッキーも登場でデセールだけでコース料理となりそう。ここまでで約3時間半。。。

帰りに調理場を案内いただき見学させて頂く。。

料理の内容は評判に違わぬ名店らしい完成度で大満足。特に気に入ったのは1皿目のキャビアとオイスターのサバイヨンソースと2皿目のフォアグラのテリーヌ。
今回の食事はワインとTAXを含めると一人あたり700ドルの内容。又来年来る事が出来るように仕事頑張ります。


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