一椀水

ず~と前から友人に勧められていた中華料理店。 グルメブログ等に関西中華料理の雄とも紹介される。 ここで中華を食べたら中華料理に対する印象が変わる。などなど いろいろと絶賛の声を聞く。しかし今までいけなかったのは全く予約が取れない。 毎月1日の朝から11時までの電話予約でその月の予約が埋まってしまう。コネも効かない その日はかけてもかけても話し中。11時ころには「今月の予約は終了いたしました」 とのテープアナウンス。「アホか!」と電話に向かって文句をいう。 嵐のコンサートチケットをチケットぴあで申し込みするような感じ。。 と言いながら本日こっそりと潜入。(笑) カウンターのみの12席のお店は眼光するどい若い店主一人で切り盛りする。 最初はアサヒのプレミアムとともに出てきた前菜。 「茶豆の紹興酒漬け」「クラゲの酢の物」一見普通な感じだが そこらの中華料理店とは全く違う。多分スパイスや調味料のせいだろう・・ 豆は八角の香りが、クラゲはみょうがの千切りが忍ばせてある。 1.jpg 続いての油でしっかりと揚げたナスに干しエビとねぎをかけたものもビールにばっちり。 するめいかの肝ソースは活けのイカをレアにボイルして肝ソースとオイルで和えたもの香菜 と生姜の香りがよくイカもぷりぷりで素材感重視の仕上がり。盛りつけは五輪を意識したと言っていた。 少しはシャレがわかるのか・・ 2.JPG 湯気の立った蒸籠から出てきたスープは小ぶりの冬瓜を器に見立てたもの。 中身は白木耳、金花ハム、豚すね肉、干し貝柱、干しつぶ貝、ハスの実、クコの実。 味わいは・・・淡白。。濁りのないスープは塩分がほとんど感じられない。 食材の滋味が溶けて喉から胃にすとんと落ちるような・・まるで泉の水のような。。 冬瓜の中身をほじくりながらどんどん食べてしまう。 たぶん仏跳牆をイメージしたスープだろうと推測するがより進化し和食の吸い物のような味の加減には ほんまびっくりした・・・素材に自信がなければできない調味・・ これだけで今日来た価値があった。 いやー参ったと言っていたらばかでかい牡蠣をさっとスープでボイルして水分をぬぐって 万願寺トウガラシとブラウンマッシュルームと一緒に炒める 先に牡蠣だけをじっくりと慎重に火を入れる様は中華料理で見たことない 三重の岩ガキは味が深く絶妙な火入れで味や食感が部所によって異なり 調味料の中華醤油がまた香ばしく一口かぶりついたらめまいがしてしまう。 こんな旨い牡蠣料理は頭をくらくらと麻痺させる。。 救急車を呼ぼうと思ったが(笑)同伴者と共に紹興酒を注文お任せで3種類を飲み比べる作戦にする。 1つ目は純8年600円。もちろん甕出しでかなり濃厚。この料理にぴったりこん。 3.JPG 次にいかにも新鮮という空芯菜を山ほど用意して包丁の腹で叩いて茎を柔らかくして おもむろに鍋に入れてスープを入れてここまでは普通のいためものだが(でも仕事が早い・・) ここで淡路産の赤雲丹登場。新鮮なので背中を向けて盛りつけてある。淡路島でひと箱食べて4000円だった記憶あり。これを箱ごとぶち込んで(箱はもちろん炒めません)さっさと炒めて出来上がり。 不味いわけがない・・・どう考えても・・・ ここでお酒を純15年1000円にする。 この酒がこの値段とは安すぎるのもええ加減にせいというくらいの価値あり。 ほんで出てきたのは牛テールの土鍋煮込み。 香辛料使いが凄すぎ・・たぶん中華を超えている。。 肉はホロホロと崩れ。ゼラチンがじゅるじゅると溶け。スパイスによる強烈に濃いい味加減と 棒湯葉の淡白さが絶妙。。 お酒は陳の8年に変える。口の中でいつまでも肉の味が残る よく見たらタイの香辛料のコブミカンを発見。。 牛テールは赤ワインで煮込んだり醤油だれで炊いたりいろいろ作ったり 食べたりしたけどこれは初めての味付けでした。 正面からガツンと殴られた感じがした。 この味は旨いとかまずいとかいう範疇の中にはない。 目をつむると頭の中にシルクロードが浮かび上がった。 次の瞬間に神が降りてくる。この料理は人がどうのこうの言うレヴェルのものではない。。 そういえばシェフの風貌がイエスキリストに見えなくもない 4.JPG 客席が満席になってきているのに シェフ全くばたばたとあわてない。順番にお客を待たすことなく順番に手際よく料理を作って ちゃんと説明して、適当に洗いものをしながらお酒を入れたり勘定したりと・・ 動きに全く無駄がない。これぞ一流の職人のあかし。 若い時に習っていたお茶の先生が「道は道なり手は手なり」とよく言っていた。 物事をするのに一番最短距離の動きで仕事をしている。 一つの料理を作るのに調味料の分量など一発で決まる ちゃんと味のチェックもする。調味料の置き場所や皿の置き場所も計算しつくされている。 冷蔵庫から出したものはちゃんと元の場所に直す。 実に動きも機能的。。 最後の締めは五目ソバ。汁は入っていない。この味もかなり個性的。 本当に食べたことのない味付け。 豚のコマ切れがごろごろ入っているがあまり主張しない。 たぶん脂抜きが完璧。 ベースは塩だれなんだろうけどいろんな香りがして たとえは悪いけどシンナー吸ってふらふらになるようなそんな美臭がする。 どうやって作るのか全く分からん。今までこんなことは初めて。 スパイス使いが絶妙と推察する。 5.JPG デザートは杏仁豆腐。もちろんふわふわ・・・ 牛乳多めプリン系。味加減はあくまで軽く。まるで雲を食べているよう。 ソースはスイカを潰したジュレ。その上は健康食品で話題のバジルシード。 なかなか最後まで完璧にひとりでやりよる・・ この店ホントすごい。。 値段はホテルの3分の1 関西に新しい風を起こしているこの店は完全に神戸を超えている。 予約なかなかできないことだけが玉にきず。。 大阪市中央区安土町1-4-5 06-6263-5190

一碗水中華料理 / 堺筋本町駅谷町四丁目駅本町駅


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宏亜楼

今旬の中華料理店。というよりシンガポール料理。難波マルイの裏の路地にある 年の召されたシンガポーリアンのオーナーと若い日本人の奥さんが2人でやっている。 シンガポールから連れてきた料理歴22年のローストの達人のシェフが作るロースト形の料理が秀逸。 最初は看板料理の海南チキンライス780円。海南鶏飯と書いて、ハイナンチキンライスと読むらしい。南海とちゃうで。(笑)見ただけで新鮮とわかる艶っぽい蒸し鶏が登場。チリソース・ジンジャーソースも添えられている。このままでもOK。脂質が上等。鶏肉ふわふわ皮もつるつる。一緒のご飯はタイ米をチキンスープと生姜で炊いたもの。ごわごわした感じもなくかなりいける。このライスは芳香(バンダンリーフ)の香りもよくたぶん上質のジャスミンライスを使用していると思う。 大海老のブラックペッパーソースはしっかりとした味付けの黒豆ソースにピリッと来る黒コショウ 大きなエビはもちろんプリプル。 11.JPG ビールはもちろんタイガービール。次に頼んだ春巻き480円。は具もたっぷり春雨もいっぱい 味付けもどんぴしゃ。次は一番食べたかった「皮つき豚肉のシューヨ」1050円。見てのとおり皮付きの3枚肉をこんな風に仕上げるかという究極のロースト料理。外は、サクサクッ。お肉は、ジューシー ビールに相性抜群。これぞ釜焼き職人の熟練技! 日本ではたぶん食べれなかった。 12.JPG 本でお待ちかねの北京ダック。この店では肉も一緒にいただく 花巻パンに包んでいただくとみその甘みと生野菜の辛味。皮はもちろんパリパリで肉汁ドバーって感じ 1600円だったっけ。とにかく大阪で一番安く北京ダックを食べれる店と確信。 13.JPG ほんで青梗菜の塩炒めと締めにハスの葉でつつんだおこわ980円。ふわふわして滋味深くて、ハスの香りがして、味付けした豚がまた美味くてもう参った・・・ 14.JPG あと焼きそばとかハニーチャーシューとかシンガポールカレーとか食べてないものいっぱい残し、後ろ髪をひかれながら帰る。帰り店主に挨拶してお別れ この店はかなりはまります絶対。席数少ないため要予約やね・・ 大阪市中央区難波3-7-3 電話:06-6643-5788 営業時間:11時半~14時半、17時半~22時半 定休日:火曜


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