又三郎 2月

弊社社員8人と共に表記のお店を訪問。現在食べログ大阪レストラン部門9位。全国焼き肉部門1位に輝く日本でナンバーワンのお店。今では予約が全く取れない大人気店。

場所は長居公園近所の長居パークホテルの1F。場所は2等地。入り口の雰囲気はかなり高級感な感じ。
重たい扉を開けてお店に入ると正面のショーケースに持ち帰りのケーキや焼き菓子お持たせのパイなどが並ぶ。その左側に巨大な冷蔵庫があって熟成中のドライエイジングビーフが並んでいる。最近は熟成が間に合わなくなって専用の冷蔵庫をもう一つ追加したとのこと。

皆でビールで乾杯のあとシェフ自らがこの日に提供される肉のプレゼンテーション。

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肉の塊の登場に社員君たち驚きと共に写真を撮りまくる。岩手県産の黒毛和牛の外平と呼ばれるモモ肉。外側はカビで真っ黒状態。オーナー曰くこの黒いのは青カビでチーズに付着するのと一緒のものなのよ〜とのこと。

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もう一種類はこちらのお店の看板商品の高知の土佐あかうし骨付きリブロース。12月28日に熟成開始なのですでに3ヶ月冷蔵庫で眠る。生産者のもとに定期的の訪問されたりアメリカの熟成肉を提供するレストランを視察したり東京の有名店をシェフと共に廻ったり荒井オーナーの探究心と行動力には目を見張るばかり。

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現在こちらのお店は繁盛しまくりチエ子状態なので冷蔵庫の中は熟成肉で一杯。牛の種類と部位、熟成度で食べ比べるととても楽しい。枝肉ゴロゴロの冷蔵庫を少し開けさせて頂くと甘い茶豆のような香しいチーズのような熟成香が漂う。腐敗臭は全く感じない。聞けば庫内の温度は1~3℃、湿度は60~80%くらい。熟成期間中に、肉の中にある酵素等の働きで肉の繊維がゆっくりと壊れて肉が柔らかくなっていくらしい。

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真っ黒けになった肉の表面は削ぎ落として特製のコンソメスープに生まれ変わる。このスープも名物なんだけど時間がかかりすぎるので最近はあまり見ないな。この冷蔵庫で2週間~4カ月間くらい寝かされた肉はたんぱく質やアミノ酸が多くなって茶豆のような香りとミルキーな深い味わいとなる。

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しばらくして成形された大きな肉の塊が網の上にドカンと置かれる。ここから店員さんがずっとついて焼いてくれる。この日はせっちゃんオーナーがいろいろと熟成肉のレクチャーをされながら自ら焼いてくれる。(感謝・・)

まずは片面を3分くらいまんべんなく焼く。裏返してふたたびまんべんなく焼く。焼きムラがないように肉を移動させながらしっかりと焼く。火から下ろしてアルミホイルで包んでじんわりと火入れをする。

5分くらい休ませて再び焼く。じっくりとまんべんなく焼く。そしてまたまた火から下ろしてアルミホイルで5分くらい包む。一回目よりもしっかりと火入れをする。

またまた休ませて3回目の火入れをしてアルミに包んで出来上がり。その間約35分なり。

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その焼いている間に提供されるのがまずはグリーンピースのスープ。フレンチのコックである大森シェフ(金髪のイケメン。最近忙しすぎて疲れ気味・・)の作られるスペシャリティは見た目も美しい変幻自在の前菜にいつも心が躍る。

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熟成させていないウチヒラの肉を軽く薫製にしたもの。ビールにぴったりでお酒が良くすすむ。ビロードのような舌触りで結構好きなタイプ。

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いつもそうなんだけど焼き上がる肉の工程を見るのがとっても面白い。ファザードのお店の看板は「ビーフワンダーランド」と書かれている。生肉も含め肉をたくさん扱っているのにクリンネスが徹底されているのか店内は嫌な焼き肉の匂いが全くしない。

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年齢不詳のオーナーのせっちゃんはお店を始めて25年以上になると言っていたので多分小学生の頃からお店をしていたのであろう(笑) 創業の南住吉のお店もまだ店舗は残っている。ずっと昔にうら若きオーナーが調理と接客とを必死のパッチでやっていて表でカンテキ洗って・・・そんな姿に感動していた記憶がある。今はもうマダム然とされている。人柄の良さと人を引き付ける優しさは相変わらずでまた業界の成功者としての自信がもたらす風格がオーラとなって溢れている。プライベートに見せる性格はまんま「ドS」と言われている。

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肉にダメージを与えないように眠っている肉を起こさないように炭火の力を借りて優しく優しく火を入れる。いわゆる低温調理を機械を使わないで丁寧に行なう感じ。何回かに分けて焼いては肉を休ませてその間にじんわりと火を入れる。かなり根気のいる仕事。そうすることでで、肉本来の柔らかさも肉汁も保たれる。やっぱ肉を美味しくするのも、 不味くするのも、焼きの技術次第と感じた。

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最近あまりにも予約が取れないので私に連れて行ってと言う周りの方の声掛けがとっても多い。土日をはずせば1ヶ月前ならなんとか予約出来そうな感じかな。。あと出来るだけ早い時間で予約を取るのも方法。夜のピーク時間は電話鳴りまくり状態。特にお気に入りの12席の個室はこじんまりと仲間でいいワインをあけながら会食をするのにぴったり。

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白、赤も界隈の焼肉屋さんでは滅多にお目にかかれない、センスが溢れたチョイス。
ワインによってはグラス、ボトルの両方があります。
銘柄もフランス、イタリアからニューワールドまで。写真はチリワインなんだけどとても飲みやすい。値付けはとても良心的。ワイン以外も焼酎、日本酒、マッコリなどなんでもとりそろう。

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最近のスマッシュヒット商品の熟成肉のミートパイ。。ホントとってもよくで来た逸品。お肉の旨味とその旨味の染みこんだパイ生地がとてもいい。付け合わせのソースもとっても美味しい。

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ついにお肉が出来あがり〜!ここ最近自分でナイフとフォークが出て自分で食べたいサイズに切ることが出来るようになった。土佐あかうしのリブロースは噛めば脂がジュワッと出る。茶豆のような熟成香も心地いい。香りはいつもよりも少し軽い目かなと感じた。骨付きなので熟成に時間がかかるのであろう。この日は強烈なミルキーさは感じないがこれはこれでさっぱりして旨い。

いつもこの店の複雑で濃厚な味わいの長期熟成肉をいただくとああ肉を食べたと言う気になる。熟成させることで肉の中の水分が1割位減り、うまみ成分のアミノ酸が増える。上手く熟成させた肉からは山形のだだ茶豆やミルクの香りが立ちあがり食後のフレイバーが口の中で「ふわっと」広がる。上質のピノノワールと組み合わせるのが私の好み。

黒毛和牛の方はそとひらなのに凄い脂分がある。熟成していないともたれてしまって一口でギブアップと言う感じかな。口の中で噛み締めるとしっかりとした肉の旨味を感じることが出来る。

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そのあとは普通の焼き肉を少しだけいただく。モモ肉にハラミ、赤身のロースと脂乗りまくりのカルビ、みすじの5種類といっていた。どれも一切れずつだけどすごく美味しい。

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2本目のワインはフランス産。廉価なものだけどとても上質。 炭火焼なんだけどほとんど煙を感じない。当然匂いも感じない。。

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〆は梅のお茶漬け。お出汁が入っていてとってもサッパリして美味しい。

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デセールは好きなものをチョイス。パティシエの高見君の本領発揮。オーナーのお勧めのパフェを所望して頂く。

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普段はこういうもの食さないんだけどたまにはいい。そして美味しい・・価格以上の価値は間違いなくある。東京では2倍以上はするであろう。来年のミシュラン☆取得はまちがいなし。更に予約が取れなくなるな・・・・

大阪市住吉区長居2-13-13長居パークホテル1F
TEL 06-6693-8534
11:30〜14:00
17:30〜23:00(L.O.22:30)
定休日 木曜日


カテゴリー 長居, 焼肉 |