すし寛4月

気心の知れた友人との利用ではヘビーユースする西成の飛田にある老舗大衆寿司店。最近は私のブログを見て訪問する方も多くお店からも読者さんからもお礼をよく言われる。一度訪問した人は皆好きになる家族経営の人情寿司店。その時期ならではの上質な旬の魚を財布に優しい価格で頂ける。

最初に日本酒と一緒に山城産の筍を炊いたものを頂く。

旬の赤貝はヒモ部分がコリコリでとても美味しい。好物の湯がいた肝(腸)部分は分葱と一緒に酢味噌でいただく。最近肝を一緒に出して頂ける店は少ないので嬉しい。

こちらのお店でいつも頂くミンク鯨のウネス部分。品薄でどこにでもあるものではなく、こちらのお店では昔からのお付き合いの店で最も上質なものを購入して酒蒸しにされる。品のいい脂肪分は旨味たっぷりで純米酒と最高のマリアージュを見せる。今日は尾の身もいいのが入っているという事で盛り合わせにして頂く。こちらは調査捕鯨のナガスクジラでビックリするくらいの旨味と口の中で溶けるような舌触りが特徴。臭みや癖は全くない・・・

魚の煮付けが食べたくて「のどぐろ」か「黒メバル」か「カサゴ」か「キンキ」かと迷っていたらご主人が五島列島で獲れた28kgのクエが少しだけ残っているので酒蒸しでいかがですかと奨めていただいたのでほなお願いしますと答える。和歌山を中心に出回っているほとんどのクエは養殖なんだけど今回供されたビックサイズの天然クエは弾力ある身とプリプリのゼラチン質の皮部分全体が甘い脂に覆われていて河豚を超える旨味が咥内で暴れまくる。顔の部分や唇の特別美味しい部位も入れてくれたのでしゃべる事もなくしゃぶり付きまくる。

クエが美味し過ぎてお酒を飲み過ぎお腹いっぱいになる。最後は北海道の雲丹を胡瓜巻の上に乗せたもので〆。これはメニューにない特別仕様だけど「ぺろぺろ」を見たといえば作って頂けます。

*横に座られたお年寄りの女性客が私の事を気に入ったらしく休まずに話しかけて来られる。話を聞くと大正11年生まれの95才でこの近くに住んでいる此方の店の常連さん。昔は町一番のべっぴんだったらしい(本人が言ってました)「私の息子は桂ざこばといいまんねん・・・」らしいです。鰻の蒲焼きをムシャムシャ食べながら熱燗を飲みまくりの健啖婆さんにびっくり。。。。帰り際に「兄さん!ご馳走するで」といわれたが丁寧にお断りしお気持ちだけ頂いて店を出る。

過去のすし寛はこちら
大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
16:30〜24:00
月休


カテゴリー 動物園前, 寿司 |