すし豊 2月

普段からヘビーユースする阿倍野の表記の寿司店を訪問。良い酒のあてとご主人との会話が界隈の客を引きつける。ビールで乾杯して座付は紅ズワイガニの酢の物。

続いて大阪湾のハリイカのゲソは湯がきたてを熱いまま頂く。。梅肉醤油に山葵を溶いたものにつけて頂く。。生牡蠣は京都久美浜産のもので日本海のものは珍しい。。。天ぷらにすると大きく膨れ上がると言っていた。。

続いてのもずくは和歌山産のもの。。真っ黒なもずくを2秒くらい湯がくと綺麗な緑色になる。これを醤油をウズラの卵と鱧出汁で割ったつけダレで頂く。シャリシャリした食感と磯の香、生山葵の辛味がとてもいい。同席のフランス人は思わずトレビア~ンと言っていた。。つけダレをお湯で割って蕎麦湯のようにして頂くと鱧の出汁が前に出てとても美味しい・・・

メインイベントの琵琶湖の本モロコの炭火焼。水槽で泳ぐモロコを塩を入れた氷水で活締めしてから炭火で30分くらいじっくりと焼き込む。

食べる前にご主人から食べ方の指南が入る。最初は唐揚げ状態になった頭だけをかじって日本酒を口に流し込む。続いて頭をかじって空洞ができ冷めて食べ易くなったお腹の部分を頂いて最後によく動いているので一番美味しいと言われる尻尾を食べる。三杯酢をつけて頂くんだけど日本酒が進みまくる佳品。

寿司の扉はハリ烏賊。中に胡麻が鋳込まれていて塩と酢橘で頂く。ぱりっとした食感とあっさりした食味が特徴。加太産の鯛も紅葉おろしとポン酢でいただく。1枚づけのコハダにマグロの天身の漬け。濃いめにしっかりと炊き込まれたハマグリは江戸前の仕事。見た目ほど濃い味ではない。

この店のスペシャリティーの〆たヒラマサを巻き込んだ蕪寿司は天王寺蕪を使用。「味が三回変わってから飲み込んでね」とご主人の弁。最初に蕪の酸味を感じて次にヒラマサの旨味、最後に唐辛子のピリっとした辛味を感じる。このお店ではこれを「味の三段ロケット」と呼ばれる。

片面だけ焼き込むカンパチはもみじおろしでいただく。。ビジュアルも美しい・・・

珍しいあん肝の握りの後は鯖の漬け。この時期ならではの上品でさっぱりした脂ののりでかなり美味しかった。「この店で一番柔らかい寿司」と言って出される300gオーバーの鮑を2時間かけて蒸しあげる煮鮑。「この店で一番固いよ」といいながら提供される口の中で暴れ回るイクラは岩手県の産卵直前の川に遡上する前の完熟卵を1年分塩漬けして冷凍する。冷凍することで塩が熟れていい塩梅となるらしい。

「口の中で溶けちゃうよ〜」と言いながら提供される泉州産の穴子は熱々のふわふわでスフレ状態。「提供されて15秒以内で全部食べてね」とのこと。

最後はこの店のスペシャリティの烏賊の印籠詰め。 ヒイカの両端に卵、真ん中に白子が入っている。軽く炙られた烏賊は柔らかくて香ばしくて部位によって味と食感が異なるこの店ならではの唯一無二の美味しさ。外国の方も大喜びで楽しい食事となりました。。

ちなみに会計はビール1本とお酒を4合いただいて2人で16500円でした。。。かなり安いと思うよん。。

過去のすし豊はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |