2020年12月

すし豊 12月

こちらのお店も通い出して20年以上になる。今も昔も年中通して大きく献立は変わらないんだけど東京弁で喋る店主の講釈が面白いのとクラシカルな江戸前の仕事が大好きで周期的に訪問する大好きな店の一つ。

昭和の香りのする外観と店内はカウンター8席と小上がり2卓。ご主人とご子息、奥さんの絵に描いたような家族経営。

最初に樽酒の杉樽入りの白雪の熱燗を所望する。

久美浜の牡蠣は日本酒との相性抜群。目の前の水槽で泳ぐ琵琶湖のもろこは郡で締めてから焼きこむ。最初に唐揚げ状になった頭の先だけを入れて体に空気を入れる。そこから3口で味わうのが本流とのこと。それぞれの部位で味わいが異なるのが面白い。燗酒が進みまくる。皮付きのまま長時間焼きこまれる筍は最初に真ん中の部分を食べて、姫皮は味噌をつけて下顎でこそぎとるようにして食べる。

寿司の扉は今も昔も大阪湾のハリイカから。続いて天然鯛。酢漬けのかぶらの下に締めたカンパチを挟んだものは食べている最中に味が3度変わる味の三段ロケットと呼ばれる。最初にかぶらの酸味、続いて魚の旨味、最後に唐辛子の辛味が順を追って押し寄せる。しっかり締めた大きなサイズのコハダも食べ応え満点。片側を炙ったカンパチはもみじおろしで供される。しっかりと火の入ったハマグリ、丁寧に下処理のされたあん肝、大阪湾のシラサエビと続く。

続いて大阪湾の太刀魚は皮目を炙って供される。鯖のヅケはおろし生姜で。名物のイクラは口の中で暴れるピンポンイクラ。煮アワビもこの店ならではの仕事。こちらのお店は大阪でコハダや煮鮑を提供したパイオニアである。「15秒以内に食べてね〜」と言われるスフレのような穴子と少し炙って供されるこちらの店の専売特許の「烏賊の印籠詰」は両端に卵、真ん中に白子が入り味わいが異なるのが楽しい。

最後は甘いべったら漬けが出てフィニッシュ。。会計は思いっきり飲んで食べて2人で20000円でした。

*こちらのお店のご主人は東京生まれで東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で少し修行をして自分でこの店を出したと言う話もかれこれ25回は聞いている。名前は安田豊次、だから「すし豊」。いいお店です・・・

過去のすし豊はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

 


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |

さくらの都

友人に誘っていただき桜ノ宮駅東口徒歩1分にある表記の店を昼間に訪問。入り口でピンポンを押す紹介のみの完全予約制のお任せコースの和食店。

お店はビルの2階にあり9席のカウンターのみ。3階はテーブル席(掘りコタツ席)になっていると言っていた。

料理はお任せコース7200円のみ。この日は開店2周年記念の特別企画のクエのフルコースにお酒がついて20000円。ご主人と利き酒師の綺麗なお姉さんの2人で切り盛り。

現在は食べログにも載っていなくてググっても電話番号でてこない。当然のことながら看板もない口コミだけで満席のお店。

長崎産の15キロのクエを6人で内臓までいただくという趣向。

最初は体が温まるクエのアラの入った粕汁。酒粕に田舎味噌を合わせた出汁にアラのエキスがたっぷり入ってとても味わい深い。

クエの腸を緑色をした大根とキウイを合わせたものを酢で加減したもの。蕪とキンカンと柘榴があしらわれる。

コリコリとした歯ざわりが特徴のクエの胃の酢味噌和え。普段はなかなかいただくことのない内臓もすこぶる美味しい。

丸ごと2週間熟成させたクエは旨味も凝縮。。

お腹の部分と背の部分の刺身。山葵の代わりに柚子胡椒で供される。塩でいただいても旨味がはっきりしてとてもいい。

頭部分のあら炊きはゼラチン質の身がほろほろと崩れる。。比べようのない美味しさに日本酒が進みまくる。

この日いただいたお酒は約12種類(最後は記憶が薄れてしまう・・・)醸し人九平次の純米吟醸と純米大吟醸の飲み比べ。5%精米具合が変わるだけで味が異なるのが面白い。

カマ部分の塩焼き。。よく動く部位なのでシコシコした身の弾力と深い旨みに感動。。

鱗をつけたまま素揚げにした皮部分。。パリパリの食感が面白い。

メインのクエ鍋。。これも日本酒がよく進む。。。

限定品のものや希少な日本酒ばかりたくさんいただいて大満足。。料理もお酒も突き抜けた美味しさに感動。ご馳走様でした。。。

大阪市都島区中野町4-17-5
06-6940-0933

 


カテゴリー 桜ノ宮, 和食 |

焼肉 やっちゃん 12月

大阪城公園で本年最後のランニングの練習をした後で京橋の表記の焼肉店を訪問。こちらの店は本年一番ヘビーユースした気がする。店主のやっちゃんの仕入れる上質の肉と注文を受けてから切りつけて独特の調味を知れる手法にはいつも敬服をする。

カウンター14席だけの大衆的な焼肉店なんだけどやっちゃんの目配りと気配りと絶妙な距離のある会話で皆彼のファンになってしまう。

お店のメニューはとってもシンプルで良心的。
※全て1人前が200グラム(他店の3倍くらい)
1人前2,200円 ハーフ1,100円
上タン塩(レモン)
上ハラミ(ワサビ醤油・タレ)
上バラ(ワサビ醤油・タレ)
上ロース(ワサビ醤油・タレ)

1人前1,400円 ハーフ700円
上ミノ(タレ・塩)
テッチャン(タレ・塩)
ツラミ(タレ・塩)
ココロ(タレ・塩)
ホルモンミックス(タレ・塩)

この他にココロ刺、生センマイ、キムチやスープ、雑炊などがあるだけ。。その分それぞれの肉のクオリティーは他店のものに比べてワンランク上と推察される。

最初にこちらの店の一押しの塩タン。。タン元部分をかなりぶ厚くカットして塩、胡椒、謎の粉でしっかり味を入れて供される。

しっかりとした処理された生センマイはおろしポン酢でいただく趣向。ココロ刺しもおすすめ。。

サシがすごいハラミ・・・・こんな状態の初めて見た。。そのまま焼いてわさび醤油でいただく。。思ったよりも食べやすい。。

ココロは焼いて韓国産の唐辛子でいただく。。癖や臭みなどは全くなくてシャクシャクした食感がとてもいい。

このほかハラミをタレでいただいてスープで締め。。ごちそうさまでした。。

過去のやっちゃんはこちら

大阪市都島区東野田町3-1-3
090-4279-1864

 


カテゴリー 京橋, 焼肉 |