丸元 2月

千日前の表記の老舗寿司店を心斎橋和食店の店主と訪問。35年前からずっと定期的に訪問しているお店で路地を抜けたところにあるファザードも民芸調の店内もメニューも何もかもが昭和感が満載。毎回同じメニューなんだけど飽きることがない。表向きは寿司店なんだけどほとんどの客がスッポンコース5000円を注文する。

昔はゴルフの杉原輝雄さんや叶姉妹さんなどもお見かけしたことがある。2階は座敷になっていてグループ客にも対応する。昔はご主人と奥さんがレジに座っていたけど今は引退され娘さんが店を取り仕切る。

先付けの白和えは普通に美味しい。置かれているお酒の種類も少ない。。日本酒は白鹿と春鹿のみ。この潔さがとてもいい。

刺身盛り合わせはカンパチと剣先イカと甘海老と赤貝。。カンパチは海苔で巻いていただく。。

スッポンの生き血は甘口のワインで割っていただく。多分昔から赤玉ポートワインを使われていたと記憶する。

湯引きは腸とエンペラ(甲羅の端)を使用。味があまりしないけ食感を楽しむ感じ。プルプルとクニクニの食感を柑橘の風味がしっかり効いたポン酢とともに味わう。エノキの食感と合わさってなかなか美味しいといつも思う。

大好物のスッポンの内臓のお造り。肝臓と卵、一匹に一つしかないピクピク動く心臓と胆嚢、腎臓も添えられる。丸呑みをする胆嚢は胃が悪い人にオススメらしい。これらは海苔に巻いてアジシオを振りかけていただく。ぷちぷち弾ける卵の食感とまろやかさ、肝のコクのある味わいがなんとも言えない。

メインの滋味深い透明感のあるスープには旬の甘い白菜がたっぷり入る。この店では昔から鍋ではなく一碗ずつ分けて供される。白菜の他には椎茸と白玉餅、すっぽんの色んな部分が入る。ゼラチン質のスッポンの身は部位ごとに味わいが異なり首の部分や後脚の部分などの弾力のある肉が特に好み。2杯目はガーリックパウダーと唐辛子を入れて味変をする。

仕上げの雑炊は見た目と絹のような舌触りがポタージュスープのような感じ。
塩味は強くなくしんみりとした優しい味わい。デザートのリンゴも美味しくいただきました。

過去の丸元はこちら

大阪市中央区千日前1-9-9
06-6211-2298
16:30〜23:00
日曜定休

 


カテゴリー 難波, 寿司, |