つくも食堂

連休は青年会議所時代の先輩とともに高野山にランニング合宿。知り合いの櫻池院という宿望でお世話になりながらロードを走る。特急「天空」の時間の加減で集合時間より少し早く到着したので大門横の有名な釜飯の店で昼食をいただく。

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どこの観光地にもある昭和の食堂なんだけどお店は満席状態。時間がかかるだろうと思い躊躇していたがまあいいかと思いながら入店。

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メニューはうどんや丼、カレーライスもあるようだけど店の方から釜飯を薦められる。実際店内の客のほとんどが釜飯を食している。

釜飯は山菜・ぶなしめじ・地鶏・じゃこの4種類が1400円と季節の釜飯の「松茸釜飯」が2800円というラインアップ。地鶏釜飯を所望する。

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しばらくして出てきた釜飯はほかに胡麻豆腐とみそ汁、お漬け物つき。横の客は同じものを注文して40分待ちと言われていた。

釜飯はかなりねちょねちょべちゃべちゃしている。完全に水が多くて蒸らし足りない・・・
味はしっかりとしみ込んでいて香ばしくそんなに悪くないが醤油が不足している気がする。

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食事の前に見学した「大門」は奥の院や中心部からは少し離れているけど一見の価値あり。工事中だったが門自体も立派で門の向こうの景色も素晴しい。

この店は炊きあがりの時間を考えて適当にいろんな釜飯を順番に炊き上げまくっている感じ。。だからすぐに出てくる釜飯と以上に時間のかかる釜飯があるという事に納得。

別の客はおばちゃんに「ちょっとお焦げが多くなってしまった、400円引きでいいから食べますか?」とよくわからん説明で失敗釜飯を食べておられた。また別の客は注文して1分で提供。。ファストフード並みのサービスに驚いていた。

釜めしはお茶碗3杯分くらい入っている。釜底のお焦げは美味しかった。テーブル歩の端にお持ち帰り用のラップやジプロックが置かれていた。

全体的には価格は内容の割りに少し高いかなと感じたがそれは人それぞれ。高野山らしく胡麻豆腐が付いていたがこれはかなり美味しい。聞くと有名な角濱ごまとうふ総本店から出来立てを仕入れていると聞いた。これは食す価値ありでした。

和歌山県伊都郡高野町高野山243
営業10:30~16:00
木曜日定休

つくも食堂釜飯 / 高野山駅

昼総合点★★★☆☆ 3.5


カテゴリー 和歌山県, お昼, 和食 |

ビストロエピス 10月

社員の定年退職のお祝いの食事会を幹部社員と一緒に表記の店で貸し切って行なう。まずはビールで乾杯してお任せコースを所望する。

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アミューズは無花果のタルティーヌと鱚と雲丹のを生地で包んで揚げたベーニエ。タルティーヌは無花果の下にチーズが忍ばせてある。ビールはキリンのプレミアム系でかなりしっかりした味。

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北海道産仙法師産牡蠣とオランディーズソースの軽いグラタン。釧路の牡蠣は身が大きくてプリプリして味はとっても濃厚。ソースはエッジの効いたものでエッグベネディクトのものとは似て非なるもの。

オーナーである奥野シェフはスイスホテル(元サウスタワー)のメインダイニング 『ラツール 』で修行され、いまどきの軽いフレンチではなくしっかりと塩とビネガーを使って作る腰の据わった味わい深いソースと絶妙な火入れが特徴。この料理のソースも穏やかで上品で腰の柔らかい感じで舌触りもキメも細かな印象ロワールのメネトーサロンにドンピシャの相性。

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フォワグラをの入ったフランの上に滑茸入りのコンソメが入ったもの。生のフォアグラをフードプロセッサーにかけて、生クリーム、牛乳、玉子(卵黄多め)を加えてうらごしして、湯煎で焼く(蒸す)洋風茶碗蒸しのようなものだけど、フォアグラの濃厚さを残しながらも滑らかな舌触りはまるで ムースのような軽さ。我々が供する茶碗蒸しとはレベルが違いすぎる。

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キノコのポタージュスープはこの時期の奥野シェフシェフのスペシャリティ。ポルチーニの香りがしたんだけどマッシュルームと椎茸を炒めて作っているだけと謙遜する、濃厚で香りも気高くかなり美味しい。

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いとより鯛のポワレ サフランとあさりのヴァンブランソースはシャロットを炒めて魚のだし汁を加えた ベースに白ワインを加えて煮詰めたもの。バターなどを加えて仕上げる感じだけどこの時間をかけて煮詰めたソースもエッジが効いていてかなり美味しい。このソースでパンが4つ食べる事が出来そうな感じ。

魚の火入れも皮はパリッ、身はジューシーで満点。小さな火口で黙々と順序良くクリエイティブかつガストロミチックでしっかりとパンチのある魂の入った料理を次々と作る。ワインはブルゴーニュのピノノワールを所望する。(ニュイ サンジョルジュダニエルリオン)

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最後の肉料理はシェフ自慢の鳩料理。スモークした鳩のグリエトリュフのソース。一皿が出来上がるまで30分以上 何度も火を入れて冷まして・・・ 出来上がりはなんとも美しく気高いものとなる。皮はパリパリで肉はジューシー。ワインは当然ボルドー。オ メドックジスクール。相性ばっちり。

生臭さや癖は全くない。レバーも手羽先も一緒に食す。ワインをおいっきり使ったソースにはたぶん肉汁もたっぷりと入っている感じ。 このソースもエッジが効いた印象に残る味。手づかみで骨の周りの肉をワシワシといただく。

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リンゴのキャラメリゼが入ったクリュームブリュレ。

いつも同じ事を書くのだがこの店は帝塚山の宝。。東京の白金台で食べても、芦屋で食べても、このボリュームでこの値段は絶対にあり得ない。 今日も御馳走様でした。。。

住吉区帝塚山東1-3-36カーサ帝塚山B1F
06-6675-0211
定休日:火曜日の夜と水曜日


カテゴリー 帝塚山, 姫松, フレンチ |

すし豊 10月

友人と阿倍野にある表記の江戸前寿司店を訪問。普段使いで気の置けない友達と行く事が多い。お店は駅から遠くて(阪堺線の東天下茶屋徒歩7分)ファザードも店内もかなり昭和な感じ。カウンター8席とテーブル席が8席。

生ビールとともに子芋の炊いたものとげその湯引きをいただく。子芋は煮鮑のタレを使用。そのためにゼラチンが固まったまま出てくる。味はかなり濃いけれどビールにぴったり。げそはハリイカのものを使用。小振りなのでとても柔らかい。

名称未設定

かなりいい上質感があって何を食しても美味しい。いつも書くんだけどこの店のお勧めはご主人の人柄。料理が彼の説明でよりいっそう美味しくなる。厳選した食材を何とかして少しでも美味しく食べてもらおうとする工夫とそのこだわりに敬服する。

寿司の最初は大阪湾のハリ烏賊。ネタの下に黒ゴマを敷き、イカに塩を塗りスダチを軽くしぼって提供いただく。ハリ烏賊独特のぱりっとした歯ごたえが気持ちいい。毎度寿司のスタートは烏賊から始まる。鯛は少し熟成感があってねっとりとした舌触り。

いか

友人は3分間漬けられた漬けマグロ。私はこの店の名物の一つヒラマサの蕪寿司。この店でこの寿司は味の三段ロケットと言われていて酸味のあるサッパリした蕪の味、続いてヒラマサの旨味とコク、そして唐辛子の辛みと続く。主人に「味が三回変わってから飲み込んでね」とい毎回言われてはや15年。コハダはしっかりと締められている。小骨を感じるがこれはしょうがないか。

づけ

濃いたれで味つけられたハマグリは濃いめの煮詰めが更にかかるけど見た目ほど辛くはない。炙りのカンパチはすだちと塩でいただく。香ばしくて脂が甘くてとても美味しい。

はまぐり

大阪湾のシラサエビは子持ちで味噌もかなり甘い。酢で締められたさんまはあっさりしているけど脂もたっぷり。まさに旬の味。お酒は白雪の常温。香りも強すぎず寿司の味の邪魔をしない

えび

そして、大将が「ウチで一番柔らかい寿司ね!」と2時間煮込む煮あわび。今は珍しくない煮アワビだけど関西で一番最初に出されたのはこの店だと思う。「この店で一番固いよ」といいながら提供される握りのイクラ。 岩手県の産卵直前の川に遡上する前の完熟卵にこだわる自家製。遡上したものはいわゆるピンポンいくらとなる。

一口で頂くと口の中で暴れまわる。歯で追いかける。ぷちっぷちっと音がするくらいの弾力がある。旨みが強くかなり濃厚。醤油ではなく塩漬けしている。この技術が難しい。冷凍することで塩が熟れておいしくなる。

あわび

今が本当の旬の鱧は脂がしっかりのっていてとても美味しい。べっ甲色した鯛はしっかりと熟成されて締められたもの。

はも

口の中で溶けちゃうよと言いながら出されるさっと炙られた大阪湾の煮穴子はスフレのような食感。塩でいただくとかなり美味しい。烏賊の印籠も江戸前の古い仕事でこのお店の名物。まん中は白子、両端はイカの玉子が入っていて酒がとってもよくあう。これも身、子、白子の3段階の旨さ。サクッとした身の食感と卵のプチプチ、白子の滋味。

あなご

しっかり締められた鯵の手巻き寿司。としっかりめに炊き込まれた子持ちシャコ。あじ

寿司の出てくるタイミングも絶妙。昔から顔にしわのない年齢不詳の東京弁バリバリのご主人は東京銀座の名店「新富寿司」で修行。しかしながらお店が厳しすぎて1970年、大阪万博見物と偽って仲間と脱走。そこから大阪で努めて自分でこの店を出したと言う話もかれこれ20回は聞いた。名前は安田豊次、だからすし豊らしい。

今日も美味しかった。。ごちそうさまでした。

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
電話:06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |